【連載全13話】第5話 モンテヴェルディ・ハイスピード375/4・・・みんなで乗れる高性能車 スーパーセダン特集

いわゆるスポーツカーやスーパーカーとは異なる4ドアボディーを持ちながら、卓越した走りで知られたハイパフォーマンスモデル。今回は、そんな“スーパーセダン”を週替わりで紹介します。

モンテヴェルディ・ハイスピード375/4

スイスはメジャーな自動車メーカーこそないが、世界5大モーターショーのひとつに数えられるジュネーブモーターショーが古くから開かれていることからもわかるように、市場としては一目置かれる存在だった。そこでフェラーリなどの高級車ディーラーを営んでいたピーター・モンテヴェルディが、1967年に興したメイクがモンテヴェルディである。

1971年にモンテヴェルディ初の4ドアサルーンとして登場したのがハイスピード375/4。ハイスピード375Sに始まる同社の2座クーペモデルをベースにホイールベースを3175mmまで延ばしたシャシーに、イタリアのカロッツェリア・フィッソーレが手がけた全長5.3mの長くて直線的なデザインのボディーを架装。パワーユニットは同社の他モデルと同様、米国クライスラー製のV型8気筒OHVで、標準では最高出力305PSの7.2リッター、オプションで390PSを発生する7リッターのヘミも積まれた。

モンテヴェルディによれば生産台数は30台以上だが、その数字は疑わしく、15~20台程度ではないかという説がある。また生産終了時期も定かではないが、1977年には後継モデルのシエラが登場したので、それ以前であるに違いない。ちなみにシエラは全長4.9m未満のより常識的なスタイリングのセダンで、パワーユニットはやはりクライスラーV8だが5.2リッター/5.9リッターにダウンサイズされていた。

[GAZOO編集部]

【連載全13話】みんなで乗れる高性能車 スーパーセダン特集

名車・旧車トップ

  • 名車・旧車トップ
    名車・旧車トップへ