【連載全13話】第12話 オペル・ロータス オメガ/ボクスホール・ロータス カールトン・・・みんなで乗れる高性能車 スーパーセダン特集

いわゆるスポーツカーやスーパーカーとは異なる4ドアボディーを持ちながら、卓越した走りで知られたハイパフォーマンスモデル。今回は、そんな“スーパーセダン”を週替わりで紹介します。

オペル・ロータス オメガ/ボクスホール・ロータス カールトン

エアロルックをまとう新世代オペルの革新性を強く訴えるため、30年以上の歴史があるレコルトからオメガへと名称を改め、1986年に登場した欧州Eセグメントのサルーン。ゼネラルモーターズの欧州一元化政策により、ハンドル位置を除けば基本的に同じ英国版は、ボクスホール・カールトンを名乗った。

空力的なフォルムに加えフラッシュサーフェス化を徹底したことによって、量産車としては驚異的なCd値(空気抵抗係数)0.28というボディーが最大の特徴で、1987年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

1989年に追加設定されたロータス オメガ/ロータス カールトンは、その名のとおりイギリスのロータス・カーズで開発され、組み上げられたド級のスーパーサルーン。ボディーは太いホイール/タイヤをクリアするため前後フェンダーが張り出し、大型の前後バンパースポイラーをはじめとするエアロパーツで武装。フロントがマクファーソンストラット、リアがセミトレーリングアーム式のサスペンションを持つシャシーも当然ながらロータスがチューン。足元は専用アロイホイールに前235/45ZR17、後ろ265/40ZR17のタイヤを履き、ブレーキも大径ディスクにAP製キャリパーを装着するなど強化されていた。

パワーユニットは日本にも正規輸入されたオメガ3000 24V用をベースにした直列6気筒DOHC 24バルブを3.6リッターにまで拡大したもので、ツインターボを装備することで最高出力382PS、最大トルク57.9kgf・mを発生。ZF製の6段MTと標準装備のLSDを介して最高速度283km/h、0-100km/h加速5.4秒というセダンとしては驚異的なパフォーマンスを豪語した。生産台数はオメガ版が630台、カールトン版が320台の計950台にとどまる。

[GAZOO編集部]

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