【連載全13話】第10話 BMW M5・・・みんなで乗れる高性能車 スーパーセダン特集

いわゆるスポーツカーやスーパーカーとは異なる4ドアボディーを持ちながら、卓越した走りで知られたハイパフォーマンスモデル。今回は、そんな“スーパーセダン”を週替わりで紹介します。

BMW M5

1981年に登場したコードナンバーE28こと2代目BMW 5シリーズ。1985年に加えられたM5は今日まで続いている、BMWモータースポーツを意味する“M”とシリーズを示す数字を組み合わせた車名を持つ最初のモデルであり、同時にBMWのサルーンとしては初めてDOHCエンジンを搭載したモデルでもあった。

エアダムスカートやリアスポイラーなど空力パーツを付加したボディーに積まれた3.5リッター直列6気筒DOHC 24バルブユニットは、モータースポーツ参戦を目的に生まれたBMW初のミドシップスポーツであるM1用がベース。M5に先駆けて6シリーズに加えられたM635 CSiに搭載されたものと同じで、潤滑方式をM1のドライサンプから一般的なウエットサンプに変更。インジェクションもM1の機械式から電子制御に変えるなどして、M1用を上回る最高出力286PS、最大トルク34.7kgf・mを発生。5段MTを介して最高速度245km/h、0-100km/h加速6.5秒という圧倒的なパフォーマンスを発揮。世界最速サルーンの称号をBMWにもたらした。

増加したパワーに見合うべくシャシーも強化され、ディスクが大径化されたブレーキにはABSも標準装備。足元には専用アルミホイールを要するミシュランTRXの220/55VR390(径はmm表記)という、当時としては相当な偏平タイヤを履いていた。1988年初頭に5シリーズが3代目(E34)にフルモデルチェンジすると、数カ月遅れてM5も2代目に進化した。

[GAZOO編集部]

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