【連載全13話】第6話 ジャガーXJ12・・・みんなで乗れる高性能車 スーパーセダン特集

いわゆるスポーツカーやスーパーカーとは異なる4ドアボディーを持ちながら、卓越した走りで知られたハイパフォーマンスモデル。今回は、そんな“スーパーセダン”を週替わりで紹介します。

ジャガーXJ12

1968年、それまで大小2系列あったジャガーのサルーンを一本化する新世代モデルとして誕生したのが初代XJ6。ジャガーの創業者にして優れたデザイナーだったサー・ウィリアム・ライオンズの手になる、ジャガーの名にふさわしいスリークでエレガントなボディーに、すばらしい静粛性と乗り心地、そしてスポーツカー顔負けの操縦性を備えた高級サルーンとして高い評価と人気を得た。

1972年に追加されたXJ12は、数々の実績を残した名機ではあるが旧式な設計だったXJ6の直列6気筒DOHCエンジンに代えて、1971年にEタイプ シリーズ3に積まれて登場した5.3リッターV型12気筒SOHCユニットを搭載したモデルである。同じV12でも、フェラーリやランボルギーニなどが積んでいたDOHCに対してSOHCで、Eタイプ用より最高出力は抑えられていたが、静粛性やスムーズネスではイタリアンV12よりはるかに優れており、サルーン用ユニットとしては最高峰といわれた。加えて、3段ATを介して最高速度225km/h、0-100km/h加速8.4秒というパフォーマンスも、サルーンとしては第一級だった。

数カ月遅れてホイールベースを100mm延ばしたロングホイールベース(LWB)版のXJ12Lを追加した後、1973年にはマイナーチェンジを受けてシリーズ2に移行。この際にLWB版のみとなった。1975年にはエンジンをインジェクション化し、名称もXJ 5.3に変更。続いて1979年にはルーフラインを高めるなどの改変を受けシリーズ3に発展。1986年にXJ6が2代目(XJ40)にフルモデルチェンジした後も、小変更のみで1992年までつくり続けられた。

[GAZOO編集部]

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