【ハチマルミーティング2018 愛車紹介】自分より年上の80'sマシンに惹かれ、セリカに続いて手に入れたタウンエース
通園・通学や盆暮れの帰省まで、家族の快適な移動を支えるクルマとして高い人気を誇るトヨタのミニバンノア&ヴォクシー。そのルーツにあたる1988年式のタウンエース(R20系)を、昨年購入したというのが杉山僚さん。なんと年齢は23才というから、タウンエースの年齢のほうがはるかに上ということになる。
「80年代のクルマのデザインが好きなんです。ノーズが低くて直線基調なスタイルは今のクルマにはないですからね。余分なものが付いていないのもいいですよね」と80年代のクルマの魅力を語る杉山さん。
そもそも、スポーツモデルやセダンモデルが多く参加する『ハチマルミーティング』に、クルマの年代的に合致しているとはいえ、なぜこのクルマで参加しようと思ったのか?
実は杉山さんが80年代のクルマにハマったのは、先に購入したST162セリカがキッカケ。セリカのコンディションを維持していくために、通勤や日常の足に使えるタウンエースを増車したのだという。
そして、そんな愛車たちを通じて知り合った集まりの“カローラ店80's”の仲間たちといっしょに、今回のイベントに参加したというわけだ。
タウンエースのデビューは1976年。すでに発売されていたライトエースとハイエースの中間を埋める役割をもって開発されたが、初代モデルは商用車の色が濃いものであった。
杉山さんが所有するのは、その後継となる2代目のモデル。スタイルはエッジの効いたものへと一新され、装備類も高級化路線へと大きく舵を切っている。このモデルから乗用のワゴン系と商用のバン系は差別化が図られるようになり、以降は独立して進化していくことになった。
搭載されるエンジンは、新世代商用エンジンとして開発された直列4気筒OHVの1Y(1600cc)と2Y(1800cc)。ワゴンモデルには4速ATが組み合わされている。
ワゴンタイプのグレード構成はロイヤルラウンジ、グランドエクストラ(85年のマイナーチェンジ時に廃止)、スーパーエクストラ、カスタムの4タイプ。
86年には合わせガラスが標準装備となり、88年のマイナーチェンジではエクステリアデザイン変更のほか、インパネも丸みを帯びたものに変更されている。
その後も改良を繰り返しながら、1996年のフルモデルチェンジまで長期に渡って販売されることとなった。
それでは杉山さんの愛車を拝見していくことにしよう。グレードは上位から2番目となるスーパーエクストラで、エンジンは1800ccの2Y型を搭載したモデルだが、まず目を引くのは開閉・脱着が可能な大型ガラスを装備したスカイライトルーフ。室内側のカバーを取り外せば、大型のサイドガラスと合わせて室内は明るく開放的なものになる。
セカンドシートはオプション設定だった完全2分割のベンチタイプ『ビッグシートパッケージ』を装備。各シートは回転式となっていて、3列目シートと対面レイアウトも可能だ。
そのほか注目したいのは、室内に備え付けられているレトロなアクセサリー類。「ボックスティッシュは当時モノのネピア。そのほかレトロなデザインの缶やドリンク類などはすべて仲間からプレゼントされたものなんです」と、80年代の雰囲気が漂うインテリアを実現している。
運転席まわりも新車当時の雰囲気を維持するグッドコンディション。インパネはタコメーター付きの大型2眼デザインで、燃料系と水温、油温計を装備。フォグランプとリヤワイパースイッチには、なんと新車当時のビニールカバーが残っている状態だ。
オーディオ類もラジオチューナーの下にはアナログ式のイコライザーを装備したカセットデッキ。さらにシフトコラムの前方には温冷蔵庫まで装備しているが、残念ながらこちらは不調とのこと。最近になってオプションのテレビ(もちろんブラウン管式!!)も入手したので、近いうちに取り付け予定だという。
昨年購入したときに11万kmだった走行距離は約1年間で14万kmまで伸びているが、今のところトラブルもなく、通常の点検と整備程度で快調そのもの。
基本的にはフルノーマルを維持しているため、購入後に交換したのはタイヤくらいだが、175R14という今となってはめずらしいサイズなので選択肢が限られてしまうのが若干ツライところだ。
ちなみに足まわりの特徴としては、88年マイナーチェンジ後からロイヤルラウンジに電子制御サスペンション『TEMS』が標準装備となっている(スーパーエクストラではオプション設定)。
今回のイベントでも行動を共にしていた“カローラ店80's”の仲間たちと大勢でワイワイ楽しみながらあちこちへ出かけられるのもタウンエースの魅力だが、7km/L前後という燃費の悪さは悩みのタネだという。
とはいえ、そんな短所も可愛らしさのひとつ!?今後もセリカとタウンエース2台体制で、80年代マシンのある生活を大いに満喫していただきたい!
[ガズー編集部]
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