26歳のオーナーがスープラで満喫するカーライフと「憧れの80年代へのタイムスリップ」
現在26歳のHayateさんは幼少期から、母親の影響で80年代の文化に触れることが多かったそう。気付くと、当時の映画やドラマに出てきたセダンや四駆、アメ車に魅了されていたとのこと。
彼は今、86年式のスープラ(GA70)と87年式のチェイサー(GX71)で充実したカーライフを送っていると言うが、その2台を選んだ決め手は何だったのでしょう。
今回は、スープラ&チェイサー×Hayateさんのお話です。
――Hayateさんの初めてのマイカーは何だったんですか?
19歳の時に買ったチェイサーです。元はといえば、スープラがどうしても欲しくてを探していたんですけど、自分が求めていた前期と中期のエアロトップのマニュアル車がなかなか無くて…。
でも当時、どうしてもマイカーが欲しくて、スープラに似たようなセダンが他にないか探していたりして、結局ノーマルのチェイサーを購入したんです。
――当時のHayateさん的にはチェイサーは本命ではなかったんですね
正直言うとそうです。一度、スープラを買えそうなタイミングがあったのですが、買う前に売れちゃったんですよね。なので、同じ1Gエンジンで5ナンバーサイズだったチェイサーを購入したんですよ。ボディ形状は違うけど乗りやすくて、今となっては、買って正解だったなと思っています。
――初めてのマイカーにチェイサーを選んだ時、決め手は何だったんですか?
高校生の時、80年代のクルマのCMをよく好んで見ていて、そこでチェイサーのCMを見てカッコ良いなと思い、チェイサーも悪くないなって感じたんです。購入当時、そんなに玉数がなくて、マークⅡやクレスタが人気だったので、他の人とあまり被らないんじゃないかって気付いたのも、理由の1つです。
――それからどのくらいでスープラは購入できたんですか?
チェイサーを買ってから5年後くらいですね。自分が24歳の時に、やっと納得の出来る前期のスープラを買えたんです。
――その後、チェイサーは手放さずに、2台体制を続けているんですね
チェイサーは主に通勤時と雨の日用として乗ってきていたので、スープラは増台する形にしたかったんですよね。
――ところで、Hayateさんって幼い頃から旧車が好きだったんですか?
クルマは物心ついた時から好きでしたね。80年代のアクション映画とか、刑事物のドラマが好きでよく見ていたんです。その時、シボレー・カプリスだったり、アメ車がよく作中に出てきていて、あの角ばったセダンやアメ車の見た目に惹かれて、どんどんハマっていっちゃいました。
――スープラへ憧れた理由は何だったんですか?
中学の時に買ってもらった雑誌に、たまたま前期のスープラの写真が乗っていて、初めて知ったんです。カタログにも載っていますが、色がワインレッドで「なんだ!このカッコ良いクルマは!」って。そこからずっと憧れの存在でした。
――見た目もとにかく好みだったんですね!
他のスポーツカーに比べて、大人っぽい魅力を感じたんですよね。国産車っぽくないというか…。何よりも、このエアロトップっていう、屋根がない仕様にとても魅力を感じました。
当時、Tバールーフのクルマはよくあったんですけど、屋根がズバっと開くタイプの車があんまり無かったんですよ。横から見た時に屋根だけが無くなる姿を見て、スープラならではの格好良さだなと感動しました。
――スープラの中期モデルも気になっていたということですが、きっかけは何でしたか?
東京ラブストーリーっていうドラマの再放送を見ていた時に、中期のマイナーチェンジ後のスープラが出てきたんですよ。ワインレッドのスープラがオープニングで登場して、それを見て惚れちゃいました(笑)。
もうその頃は「乗るしかない!」って、とにかくスープラの事しか考えてない時期でしたね(笑)。
――なぜHayateさんは、自分が生まれる前のモノに惹かれるんですか?
言葉にするのが難しいんですけど、無骨さとポップさがあるというか…。とにかく分かりやすいんですよね。それが自分にフィットしていたのか、のめり込めるというか。なぜだか惹かれるんです。
小さい頃、母親が映画バック・トゥ・ザ・フューチャーの主題歌を歌っているヒューイ・ルイスが所属するロックバンドのファンで。知らないうちに自分も、自然と好きになっていたんです。そういう積み重ねが今の自分の土台になっているんじゃないかなって思います。
そういえば、作中に出てくるハイラックスも好きでした。当時のクルマのデザインって、今のクルマと違って、形の違いがハッキリと分かりやすく感じるんですよね。セダンはセダン、四駆は四駆みたいに、ひと目見て違いが分かって、そこにも格好良さを感じます。
――初めてのマイカーだった、チェイサーの納車日のことは覚えていますか?
チェイサーは納車日当日、サイドブレーキがダメになってしまって、1週間延長しちゃったので鮮明に覚えています(笑)。その時に、80年代のクルマを買ったんだなっていう実感が湧きました。
フロアカーペットには違う車種のものが敷いてあったり、スイッチの劣化もあったりで、別の物をヤフオクで探したりしていました。80年代の小物とかも好きなので、アクセサリーを探したり、スープラを迎えるまでは、なんだかんだ楽しんでいましたよ。
――運転した時はどう感じましたか?
チェイサーは思ったよりも乗りやすい印象でしたね。元々教習所のクルマがトヨタのコンフォートだったんですけど、それと似ている感じで。チェイサーも元々教習車の設定があったので、めちゃくちゃ使いやすく感じて乗りやすかったです。いらない装備もないですし、苦にならない仕様で、乗って改めて気に入ったという感じです。
――スープラを運転した時は、チェイサーとの違いはどう感じましたか?
全くの別物で、全然違いました。スープラはマニュアルなので、その違いも感じられて面白かったですし、エアロトップなので、運転中の気持ちよさはスープラの方に軍配が上がりました。
ルーフを開けて走ると、その時の季節とか景色を肌で感じられて、気分転換にはうってつけなんですよ。江ノ島の海沿いを走った時は、めちゃくちゃ気持ち良かったです。
――Hayateさんのカーライフの中で幸せを感じる瞬間ってどういう時ですか?
スープラから夜空の星を見ている時とか、あとは自分、乗り物の腹を見るのが好きなんですよね。停車した時にふと見上げると飛行機とかモノレールとかのお腹を見られたり、あとは桜とか自然の景色も見られるのが、このスープラならではで大好きです。
――今のHayateさんにとって愛車たちはどんな存在なんですか?
非日常を提供してくれる存在ですかね。どちらも簡単に80年代にタイムスリップできるのが最高です。スープラは自分の憧れだったから、ヒーローみたいな存在で、今はオーナーであることに誇りを感じます。
今後は前期のスープラの良さを、もっとたくさんの人に広められたら良いなと思っています。
最初はスープラに乗るまでのクルマとして買ったチェイサーも、いつの間にか手放すつもりがなくなっていたというHayateさん。休日はエアロトップのスープラに、必ずといっていいほど乗っているそうで、今ではその休日が待ち遠しくなるほど、楽しみにしているのだとか。
取材中、彼が発した「スープラをもっとたくさんの人に知って欲しい」という何気ない言葉。それは、もちろん中学時代からのスープラへの憧れや実際に乗ってその魅力を深く感じているからでしょう。
でもそれだけでなく、最初の愛車であるチェイサーや大好きな80年代に馳せる想いが、よりスープラへのリスペクトを強いものにしているから、そう筆者には感じられました。
【X】
Hayateさん
(文:秦 悠陽)
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