7年前に愛車として迎え入れたビートに、運命を感じた瞬間とは?
ビートが登場したのは、「神楽さん」が大学生の時。軽自動車という限られた枠の中で、スポーツカーらしさが目一杯詰まったそのクルマに、いつか絶対に乗るぞ!と憧れていたそうです。
それから時は流れ50代となった今、神楽さんはビートオーナーになり7年目を迎えたとのこと。そして、このビートは運命のクルマだと断言してくれました。
今回は、神楽さん×ビート(PP1)の話をお届けします。
―――なぜ、ビートに乗りたいと思ったのですか?
オープンカー、ミドシップレイアウト、2人乗り、一説によるとピニンファリーナがデザインに関わっていただのどうだの、とにかく何もかもがカッコ良かったんです。
大学の後輩が乗っていたから、助手席に座らせてもらったこともあるんですけど、エンジン音やシートを伝ってくる振動など、どれも全部僕のドストライクでした。
本当はすぐにでも購入したいところではあったのですが、結婚して子供が出来て、それどころじゃなかったから、乗るタイミングを逃しちゃったんです。で、娘が高校を卒業して、家計に余裕が出てきた7年前に、購入を決意しました。
―――購入の経緯は?
3年間くらい中古車サイトで探していたんですけど、なかなか見つからなくて、もうダメなのかな〜なんて思っていたときに、家から5分くらいの所にあるショップさんが出品していたのを見つけたんです。
欲しかった赤のボディーカラー、車庫がない僕には維持しやすいハードトップ、大学の時に欲しかったオプションや、自分がやりたかったカスタムが施してあって、もうこれしかない!と、直ぐにお店に電話しました。
―――オプションやカスタムというのは、どんなことが施されていたのですか?
外装でいくと、レイズのTE37ホイール、無限ハードトップ、無限フロントバンパー、無限サイドステップを装着。内装は、S2000のプッシュスタートスイッチが取り付けてあったり、新車で購入したら絶対に付けようと思っていた、スカイサウンドシステムという音楽を楽しむためのオプションが付いていました。
エアコンも壊れていなかったし、走行距離は10万3000km、車両価格75万なら、これはなかなかの出物でしょう?
―――はい。それも、かなりの。
タイミングも抜群に良かったんですよ。というか、ビートに7年乗っていて感じるのは、コイツは購入した時からタイミングがすごく良いんです。
―――と、言いますと?
まずは、初めて店に実車を見に行った時のことです。お店の手違いで、社長さんが九州のオークション会場に乗って行ってしまったから(笑)、戻ってくるのが夜になると。
それならばと仕事終わりの妻に店に来てもらい、「このビートがいかに素晴らしいのか」をショップの方と説明することが出来ました。それを聞いた妻が「良いんじゃない?」と言ってくれて。そうじゃなかったら、今ビートはここにいなかったのかも?
あとは、故障のタイミングもですよね。サスペンションのバネが折れた時は、メルカリで欲しかった無限のバネが格安で出品されたりとか。
19万kmを越えたあたりからオイル漏れしだして、エンジンをオーバーホールしようかと考えていたときに「事故車のビート、お譲りします」という話が舞い込んできたりとか。
この部品取り用のビートを購入する際も面白い話でね、九州に実車を見にいくタイミングで、僕がコロナになってしまい1回延期になったんですよ。それで、日を取り直してもう一度伺ったときに、オーナーさんがキャリアカーで広島にクルマを取りに行くと。それならば、このビートは購入するから、ついでに僕がいつもお世話になっている広島のお店まで運んで下さいと言ったらOKになったり。こんな風に、ビートに関して言えば、ラッキーなことが多いです。
エンジン載せ換えを1回、ミッションは2回やってますが、もうダメだ……辛い……なんてことは1回もありません。
―――ビートが神楽さんの元で走りたがっているのかも?なんて思ったりします。巡り合わせが良すぎますもの
そうだとしたら、すごく嬉しいですね。通勤は自転車だから、趣味としてしか乗っていないんですけど、1年目は2万4000km、2年目からは自重して1万5000km以内で走るようにしています。
17時に仕事から帰ってきて、目的地もなく山口県にある大島までフラーっと流したり、休日は九州まで5時間かけて下道でドライブしたり。このクルマは中毒性があって、走っても走っても、まだ走りたいと思わせてくれる面白さがあるんですよ。
―――走り味は、どんな感じなんですか?
スピードはそんなに出ないし、ターボ車みたいな力強さもないんですけど、踏んだらその分だけ一生懸命加速して、そこそこのスピードにはなるんですよ。これがすごく良くて!というのも、運転レベルが高くはない僕でも充分手に負える、乗りこなしている感を味わえる仕様といいますか。
だから、高速よりもワインディングに行くことが多いです。海沿いにあるクネクネした道を、ギアを小気味よく変えながら走るのは最高ですよ。
―――その調子でいくと、まだまだ走行距離は増えそうですね。
あはは(笑)。少なくとも、あと20万kmくらいは乗りたいなぁ。ビートはね、今の若い子達でいうところの“推し活”なんです。
このクルマが心底好きで、ずっと一緒にいたくて、だから毎日頑張れるみたいな所があるんです。だから、まだまだ乗り続けますよ〜!
部品も少なくなってきて、維持をするのがだんだん難しくなってきているそうですが、これからも大事に乗っていきたいと話してくれました。きっと大丈夫です。だって、神楽さんとビートは運命のお相手ですから♡
【Instagram】
神楽ファンさん
(文:矢田部明子)
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