スズキ・スイフトスポーツで行く峠巡り。ハンドルを握っている時間は、自分らしくいられる時間
高校生の時に“頭文字D”にハマり、峠巡りをするようになったという「メダカのDさん」。初めは“聖地巡礼”が主な目的だったそうですが、色々な道を走れば走るほど、愛車であるスズキ・スイフトスポーツの魅力や、運転することの楽しさに気付いていったと話してくれました。平日は通勤に、休日は峠巡りにと、毎日ハンドルを握っているそうです。
今回は、メダカのDさん×スイフトスポーツ の お話をお届けします。
―――峠巡りは、頭文字Dの聖地巡礼がキッカケだったのですね。
そうなんです。とにかく、原作で描かれている所は全部訪れてみよう!の精神で、週末はほぼ峠巡りをしています(笑)。ベタなところでいくと、群馬県にある榛名山、赤城山、妙義山などに行きましたよ。
―――実際に、峠に足を運んでみてどうでしたか?
高校生の頃に頭文字Dにハマったんですけど、その頃は免許すら持っていなかったから、登場人物の言っていることを「こんな感じなのか?」と想像するしかなかったんです。例えば、曲がったらGってやつがかかるらしいとか、ハンドルがそんなに重くなるのか!?とかね。
だから、初めてスイスポで峠を走った時は、何度も漫画で見たことのある道を自分が走っているという幸福感と、拓海(主人公)が言っていたことが何となく分かった気がして、すごく嬉しかったです。
ただ、このリアルの世界では法律上、全部は無理でしたけど……(笑)。それでも、ちょっとでも登場人物達に近付けた気がして、ワクワクドキドキしましたよ。
―――その峠を走る相棒として、スイスポを選んだのはなぜですか?
僕が免許を取ったお祝いにと、同じく頭文字D好きの先輩がワインディングロードに連れて行ってくれたんです。そしたら、その先輩がNAのスイスポZC31に乗っていたんですよ。助手席に乗っていてもキビキビ動くのが伝わってきたし、アクセルを踏んだ時の音の噴き上がりがすごくカッコよくて、僕もスイスポにしようと決めました。
―――NAというのが、なんか拓海っぽいです。
へへへ……(笑)。だからNAが良かったというのもありました。
というわけで中古で探していたら、たまたま近くのショップに、MTでグレッディのマフラーやブリッツのダンパーを装着したZC32S型が見つかって、電車で見に行ったんです。そしたら一目惚れしてしまって、ショップから「就職先も決まっていて、返済するあてはあるからお金を貸してくれないか?」と親に電話して、次の日に購入しました。
―――次の日!?ご両親は、さぞかしビックリされたのでは?
してましたねぇ(笑)。スイスポが初めてのクルマだったから、両親は「現車を見て舞い上がる気持ちは分かる。だけど、即決は止めて とにかく家に帰って来なさい」と仕切りに言っていました(笑)。
ただ、僕が頭文字Dが大好きだということや、教習所に行くときに「絶対にMT免許を取りたい!」と言ったこと、先輩のクルマでオフ会に参加していたことを知っていたから、最後は許してくれましたけどね。
―――念願のスイスポはどうでしたか?
それが……、近所に坂道が多くて、いきなり坂道発進の洗礼を受けてしまいまして……。正直、楽しいとかそれどころじゃなかったです(笑)。半クラも掴めないから、アクセルを踏むしかねー!ってむやみやたらに、うぉーー!って感じ(笑)。心が折れそうになることもありましたが、マフラーの重低音に励まされつつ1ヶ月かけて慣れていきました。
あとは、スイスポ乗りの先輩に練習に付き合ってもらって、このタイミングでシフトチェンジすると良いよ〜とか、ブリッピングやヒールアンドトゥのやり方を教えてもらって徐々に上達していきました。その甲斐あって、今はどんなタイミングでも、好きなギアに入れられるようになったんですよ。
そうなってくると面白くてねぇ!この坂道では、敢えてエンブレで速度を落としてみようとか、自分でギアを選んで走らせるというマニュアルらしさを堪能出来ますから。
さらに余裕が出てくると、5速から3速に下げると露骨に変わるエンジン音、1000回転から「ドドドド」という音がし始めて、3000回転になると「フォンッ」という音色に変わり、5000回転を越えると重低音がし始めるという、まるで生きてるんじゃないかと思えるクルマの変化を感じて楽しいと思えるようになりました。
―――電話取材なので表情は分かりませんが、声色だけで笑っているのが分かります(笑)。
事実、ニコニコしています(笑)!というか、僕自身も聖地巡礼だけのつもりだったのに、それに付随して峠を走るのが楽しくなったり、見下ろす景色を写真に収めたいという気持ちや、周辺を観光したり走ることが好きになるなんて思ってもみませんでした。
最近は、“ジャパン峠プロジェクト”といって、名物峠を走ってステッカーをもらうプロジェクトがあるんですけど、そういうのに挑戦してみたりなんかしています。峠によって急カーブが多かったり色々な特徴があるから その違いを味わいたくて、埼玉県に行った時は1日で回ってしまって、何か自分の新たな一面を見た気がしました(笑)。ほかにも、神奈川は熱海やターンパイク、茨城は筑波山、栃木の日光、本当に全部良かったです。
―――そういう時間って、メダカのDさんにとってどういう時間ですか?
全てから解放されている時間です。ただ純粋に、自分が好きな走りに夢中になれる時間は、自分にとって無ければならない時間です。ささやかかもしれませんが、僕にとってはこれからも大切にしたい時間です。
そう答えてくれたメダカのDさん。クルマを持つことで、確実に人生が豊かになったということです。所有して4年が経とうとしているそうですが、もっと沢山の峠と、日本中を旅することが今後の目標だそうです。
さて、今週末はどの峠に足を運んでいることでしょう。
【Instagram】
メダカのDさん
(文:矢田部明子)
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