「ワクワク感がずっと続いている」7年間乗ってきたトヨタ・86がくれたのは、 “外の世界での発見”だった

  • トヨタ86と富士山と桜

幼少期からスポーツカーに憧れはあったものの、まさか自分の愛車になるとは思っていなかったと話すのは、今回お話を伺う「のむさん」29歳。

まだ大学生だったころ、母親から譲ってもらったトヨタ・パッソに乗っていたのむさんでしたが、故障をきっかけに新しい愛車を検討することに。その際に父親から提案されたクルマが、今乗っているトヨタ・86(2012年式)だったと教えてくれました。

最初は気にしていなかったという86でしたが、そのデザインや走行性能は、かなり魅力的だったといい、とくに内装デザインに魅了されたのだそう。

86の購入から現在まで、約7年間乗り続けてきたのむさんに、どのようなカーライフを送られてきたのか、長年乗っても薄れないという86の魅力について伺いました。

今回は、86×のむさんのお話です。

――86に決め打ちしていたわけではなかったんですね!?

そうなんですよ。正直言うと、父親と一緒に探しにいったお店に86じゃなくて別のクルマがあったとしたら、今の愛車は違っていたかも…と思います。なので、とても運命的な出合いだったのかなって思います(笑)。

  • トヨタ86のメーター

――最初に86を見たときは、どういう印象を受けたのでしょう?

スポーツカーらしいシュッとした、動物に例えるとサメみたいな印象で、とてもカッコいいと思いましたね。とくに惚れたのは、ステアリング周りで、なかでもタコメーターの白の文字盤にレッドゾーンのデザインが、スポーツカーらしさを感じてめちゃくちゃカッコいいと思いました。この部分が自分をやる気にさせるというか、今でもテンションが上がるポイントですね。

「だんだん飽きてくるものなのかな?」って当時は思っていたのですが、エンジンを始動する度にワクワクします!

  • トヨタ86右フロント4:6

――最高じゃないですか!! 自分の86に初めて乗ったときは相当ワクワクしたんじゃないですか(笑)?

それが、めちゃくちゃ緊張してしまって…(笑)。以前乗っていたクルマとアイポイントも全然違いますし、そもそもスポーツカーの運転に慣れていなかったので、ガチガチに緊張しながら運転したのを覚えています(笑)。

――そうだったんですか! 意外ですが、それも素敵な思い出ですよね! その後、運転は慣れていったと思いますが、86の走行性能はどう感じましたか?

やっぱり重心が低いので、とても曲がりやすいなって感じたのと、86ってエンジン音が中にも聞こえる仕組みになっていて“いい意味で”うるさくて「スポーツカーを運転している」感がめちゃくちゃ最高でしたね(笑)。

そういえば、余談ですが、僕の家族はみんなクルマ好きなので、最初のころは父も母も「乗らせて!」って言ってきて、家族みんなで86を楽しんでいたんですよ(笑)。

  • トヨタ86と桜並木01

――ご家族一同で!? それもめちゃくちゃ楽しそうですね! ところで、のむさんは普段、どういうふうに86を乗っているのでしょう?

今は通勤でも使用しているので、ほぼ毎日乗っていますよ。仕事は基本的に土日が休みなので、とくに桜や紅葉のシーズンになると、ほぼ毎週末どこかへ出かけていますね。景色を独り占めするために、夜中に出発するのですが、だんだんと朝になって明るくなってくる光景にワクワクしながら目的へ向かうのが定番になっています。

  • 湖畔のトヨタ86

――確かに、のむさんのSNSってとても綺麗なお写真がたくさん投稿されていますよね。

ありがとうございます! もともとはカメラを持っていなかったのですが、86に乗るようになってから、写真の構図とかに興味を持ち始めて、カメラも購入したんですよ。

――写真撮影を始めたのは、86がきっかけだったんですね!

そうですね。というのも、86を購入してすぐにSNSアカウントを作ったんですよ。当時はスマホで撮った写真をアップしていたのですが、同じ86乗りの人と繋がって、一緒にドライブをすることになったんです。その人が本格的なカメラを持っていて、自分のクルマを撮ってくれたのですが、送られてきた写真を見て「こんなにカッコよく撮れるんだ!」ってめちゃくちゃ感動して……それで自分もカメラをやってみたくなって購入したわけです。

――そのオーナーさんとの出会いもまた、のむさんに変化を与えたんですね! ちなみに、今はどこかへ出かけるときは「綺麗に撮れそう」という基準で目的地を決めたりするのでしょうか?

それはめちゃくちゃ重要視しています(笑)。景色だけじゃなくてクルマとセットで撮りたいので、その場所はクルマが入れるのか、停めていい場所があるのかを調べて決めたりしています。

  • 2台のトヨタ86

――カメラを購入して初めて行った場所はどこだったのでしょうか?

さっきお話した86のオーナーさんと一緒に行った、岐阜県の高山の方にあるせせらぎ街道ですね。秋に映える名所なのですが、今まであまり紅葉を見に行ったことがなかったのもあって、その景色にめちゃくちゃ感動しちゃって(笑)。こんな綺麗な景色と一緒にクルマが撮れるのって最高だなって……。それが景色とクルマを撮ることにハマり始めたきっかけでしたね。

  • トヨタ86と紅葉

――のむさん的に印象的だった場所をお聞きしたいです!

ひとつは鳥取県にある、大山町っていう場所ですね。名前の通り大きい山があって、紅葉シーズンに行ったときに「なんだこの景色は!?」って思ったほど綺麗で、感銘を受けた場所です。一色だけじゃなく、赤やオレンジ、黄色がとてもカラフルなんですよね。そこで紅葉のトンネルをくぐったのですが、ほんとうに感動しました。2年前に初めて行った場所なのですが、毎年行きたくなるほどハマっちゃって、去年の秋にも行って、今年の夏も行ってみようかなって思っています!

  • トヨタ86ミーティング

それと、静岡県もすばらしかったですね! 桜と富士山を一緒に撮れるスポットがあって、これまた景色が壮観なんですよ(笑)。富士スピードウェイで毎年開催される、FUJI 86/BRZ STYLEっていう大規模なミーティングがありまして、それに参加もして、SNS上で見ていた人たちと話せたり、親睦を深められたのがとても印象に残っています。

  • トヨタ86と山岳遠景

あとは、長野県の安曇野市です。春から初夏にかけて行くと、雪を被った山や緑が広がる風景が見られて、とても爽やかな気分になるんですよ。ここの景色はいちばん、心が浄化できるスポットで、ほんとうにため息が出るほど感動します。

  • 川の流れとトヨタ86

――お話を聞いていると“景色”がキーポイントというか、のむさんの人生の支えにまでなっているのですね!

病んでいるわけではないんですけど(笑)、仕事をしていると誰でもストレスが溜まると思うんです。そういうときに桜や紅葉、山々っていうのが心を浄化してくれるんですよね。僕の中で、そういう場所へ行くことはとても重要な要素なのだと思います。

  • トヨタ86とミモザ

――絶景にも出合わせてくれる86とのカーライフはとても充実しているんですね。

そうですね。それと、景色だけじゃなくて、運転席に座った瞬間も幸せを感じますし、目的地までの道中ですら楽しいです。この間はビーナスラインへ走りに行きまして、運転も景色も楽しめて一石二鳥でした。ハンドルを握ってタコメーターを見ながら運転している瞬間は、いちばん気分が高揚していますね。

  • トヨタ86と冬の風景

――今後は86をどのように乗っていく予定ですか?

実は、乗り換えようか、ずっとこのまま乗り続けようか迷っていて……。

というのは、走行距離5万kmで購入した86が、気付けば16万kmになっていて、今のところまだ調子がいいけど、どこかのタイミングで壊れてしまうのではないか、ちょっと心配なんですよね。

ここまで乗ってくるととても愛着があって、手放したくない気持ちも強いのですが……。

――とても難しい選択だと思います……。でもお話をお聞きしていると、まだまだ乗り続けるのだろうなと、勝手に感じてしまいました(笑)。

実は今までも、車検のタイミングで悩んでいたけど結局乗り続けているので、その可能性はあると思います(笑)。

そういえば、86のリフレッシュプランのあるお店があるらしく、施工するとだいぶクルマが若返った感じがするみたいなので、かなり迷っています。

――のむさんにとって、それだけ特別なクルマなんですね。

ほんとうに、86に乗るようになって新しい風が吹いて、僕にとって、絶景に連れて行ってくれる相棒的な存在になっています。カメラという趣味にも出合えましたし、クルマを通していろいろな人とも繋がれて、他にも言葉では表現し難い「良かったこと」が多々ありました。トータルして言えるのは、このクルマを選んでよかったということですね。

  • トヨタ86と桜並木02

「もし86を買おうか悩んでいる人がいたとしたら、オススメしますか?」

最後にそう聞いてみると「間違いなくオススメする」と明言したのむさん。その理由を咄嗟に聞こうとしてしまった筆者でしたが、今回の取材で話してくれた約7年間のカーライフそのものが、正に証明になっているのだと気付きました。

そして、86を乗り換えようか悩んでいるのむさんのお話を聞き、とても無責任な言葉ですが

「どの選択を取ったとしても、のむさんならきっといい方向に動くのではないか」

そう思えるほど、86への深い愛情を感じる取材となりました。

【Instagram】
のむさん

(文:秦 悠陽 写真提供:のむさん)