【連載全20話】第9話 ダットサン・ブルーバードUハードトップ・・・懐かしい日本の2ドアハードトップ

昔に比べて少なくなった、国産の2ドアクーペ。なかでも過去の車型となってしまった“ピラーレスの2ドアハードトップ”を、週替わりで紹介します。

ダットサン・ブルーバードUハードトップ

1971年8月に登場した4代目ブルーバード(610型)は、先代(510型)よりやや上級移行して、“U”のサブネームがついた。先代510型もセダンの一部車種が継続生産されたのだが、生産終了した510の2ドアクーペに代わってブルーバードUにはシリーズ初となる2ドアハードトップが設定された。

直線基調のシャープなデザインの510に対して、トレンドとなっていた柔らかな面で構成されたスタイリングは、“Jライン”と称するこれまた流行だった後端が切れ上がったサイドのウィンドウグラフィックスが特徴。中身は基本的に510からのキャリーオーバーで、パワーユニットは1.6リッター/1.8リッター直4 SOHC。トップグレードの1800SSS-Eに電子制御インジェクション(EGI)が採用されたのが目新しかった。

1973年8月に実施された2度目のマイナーチェンジの際に、ホイールベースを150mm延ばし、長くなったノーズに2リッター直6 SOHCエンジンを積んだ2000GT/GT-Xをセダン/ハードトップ双方に追加設定。同じ手法でつくられた2000GT系の人気に引っ張られてシリーズ全体が販売好調だった同門のスカイラインに倣ったものだが、既存の直4エンジン搭載車とは異質な、アメリカン・マッスルカー風の派手な顔つきを持っていた。その後、排ガス規制対策などを経て、1976年7月にフルモデルチェンジした。

[GAZOO編集部]

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