【連載全18話】第11話 三菱エテルナ・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

三菱・エテルナ

エテルナの名称が初登場したのは1978年。初代ギャランΣ(シグマ)の販売店違いの兄弟車がギャランΣエテルナと名乗った。1980年に世代交代した2代目はエテルナΣに改称、3代目も同様だった。しかし、1987年にフルモデルチェンジしたベース車種のギャランΣが車名をギャランに戻すと、翌1988年にデビューしたこちらも単にエテルナと名乗ったのだった。

だが、これまでボディーはベース車と同じ4ドアセダンや4ドアハードトップだったのに対し、新しいエテルナは独自の5ドアハッチバックボディーを持っていた。これはこの連載の前回で紹介した弟分のランサーと、そのベースとなったミラージュの関係と同じである。もともとハッチバックの人気が高い欧州市場向けに存在していたギャラン5ドアを国内市場に投入したもので、ボディーはセダンにテールゲートを増設しただけでなく、全高も低められるなどアレンジされていた。

WRC(世界ラリー選手権)でも活躍したギャランVR-4と同じく2リッターDOHC 16バルブターボユニットとフルタイム4WD、4WSを備えたトップグレードのZR-4をはじめ、中身はギャランと共通。パワーユニットはほかに自然吸気の2リッター/1.8リッター直4 DOHC、1.8リッター直4 SOHCディーゼルターボが用意されていた。

1989年にマイナーチェンジし、やはり5ドアハッチバックだけではセールスが厳しかったのか同時に4ドアセダンのエテルナ サヴァを追加設定。ただしボディーはギャランと同一ではなく、5ドアと同様に、やや低いルーフを持っていた。1992年にフルモデルチェンジされるが、先代ではエテルナ サヴァと称していた4ドアセダンがエテルナを名乗った。これまた弟分のランサーと同じく、エテルナの5ドアハッチバックは一代限りで終わったのだった。ただしベースとなったギャランには、欧州向けとして引き続き存在していた5ドアハッチバックがモデルサイクル途中にギャランスポーツの名で追加された。

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

名車・旧車トップ

  • 名車・旧車トップ
    名車・旧車トップへ