【連載全16話】第8話 スズキ・カルタス1300GT-i…日本生まれのホットハッチ特集

2020年9月の発売以来、トヨタの高性能ハッチバック「GRヤリス」が人気を集めています。そこで今回は、クルマ好きの記憶に残る日本生まれの“ホットハッチ”16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。

スズキ・カルタス1300GT-i

ジムニーに800ccおよび1リッターエンジンを搭載したモデルを除けば、1960年代に少量生産されたフロンテ800以来のスズキ製小型車(登録車)として1983年にデビューしたカルタス。

提携関係にあったゼネラルモーターズ(GM)を通じて北米はじめ世界で販売されることを前提に、2社で共同開発したコンパクトな3ドアハッチバック(遅れて5ドア版も追加)である。

そのカルタスにおいて、1986年にリアサスペンションをリーフリジッドからトーションビーム/コイルに変更するなど大がかりなマイナーチェンジを受けた際に加えられたホットグレードが1300GT-iである。

エアロパーツを備えCd値0.35を実現した3ドア/5ドアボディーに、クラス初となるDOHC 16バルブを採用し最高出力97PS(後に110PSへと向上)を発生する1.3リッター直4エンジンを搭載。鋭いレスポンスと低回転域から実用的なトルクを生む柔軟性を兼ね備えていた。

その7000rpm以上までストレスなく吹け上がるエンジン特性とクロスレシオの5段MTの組み合わせにより、自動車専門誌のテストでは最高速度は190km/hに迫り、0-400m加速は16秒少々という1.6リッター級に近いパフォーマンスを発揮した。

3ドアで車重730kgという軽量設計ながらボディー剛性は高く、変更されたリアサスペンションもハンドリング性能の向上に貢献。動力およびシャシー性能の高次元でのバランスを武器に、レースやダートトライアルなどのモータースポーツでも活躍した。

[ガズー編集部]

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