【連載全16話】第10話 ダイハツ・シャレードGTti…日本生まれのホットハッチ特集

2020年9月の発売以来、トヨタの高性能ハッチバック「GRヤリス」が人気を集めています。そこで今回は、クルマ好きの記憶に残る日本生まれの“ホットハッチ”16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。

ダイハツ・シャレードGTti

1987年のフルモデルチェンジで登場した3代目シャレード。1リッター直3エンジンを積んだ3ドア/5ドアハッチバックという基本コンセプトは不変だが、主たるターゲットを従来より若年層にシフト。

角張ったフォルムから丸みを帯びたエアロルックに変身したボディーは、ロングルーフにフラッシュサーフェス化されたプレスドア、ブリスターフェンダーといった当時のスタイリングトレンドを採り入れていた。

その最強グレードが、3ドアのみに設定されたGTti。1リッター直3エンジンはクラス初となるDOHC 12バルブにインタークーラー付きターボを装着して、リッターあたり100PSを超える105PSを発生。

自動車専門誌のテストでは最高速度190km/h超、加速性能は0-400m=16秒未満、0-100km/h=8秒未満という、自然吸気の1.6リッターエンジン搭載のホットハッチを凌駕(りょうが)するほどの速さをみせた。

リアサスペンションが5リンクのリジッドからストラットの独立に改められたシャシーは、全般的に硬めのセッティングながら豊かなパワーを受け止め、操縦性も良好。オプションでパワーステアリングも用意された。

シャレードは初代からラリーで活躍し、特にWRC(世界ラリー選手権)のサファリラリーでは数度のクラス優勝を果たしていた。なかでも1993年のサファリに参戦したGT-XX(GTtiのマイナーチェンジ版)は、クラス優勝のほか総合でも5~7位に食い込んでいる。

[ガズー編集部]

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