【連載全17話】第17話 三菱プラウディア・・・パワフル&ゴージャス! V8エンジン搭載車

排気量のダウンサイジングが進むなか、徐々に数が減りつつあるV8エンジン搭載車。今回は、かつて輝きを放った国内外のV8モデルをピックアップし、週替わりで紹介します。

三菱プラウディア

1964年から3世代にわたって存在したデボネアの後継モデルとして2000年に発売された三菱のフラッグシップ。三菱とは1960年代の創立当初から提携関係にあった韓国のヒョンデと共同開発され、韓国で生産されたパーツを輸入して国内で組み立てられた。

基本構造は3代目デボネアから踏襲するが、ボディーはひとまわり大きくなり、全長は5050mmに。さらにホイールベースを250mm延ばして全長5335mmに達するストレッチ版もディグニティの名で用意された。エンジンはV型6気筒DOHC 24バルブ3.5リッター(プラウディアのみ)と三菱初となるV型8気筒DOHC 32バルブ4.5リッター。後者は最高出力280PS、最大トルク42.0kgf·mを発生、いずれも5段ATを介して前輪を駆動した。これまでのところ、日本では唯一となるV8エンジン搭載のFF車であると同時に、最大排気量のFF車でもある。

デボネアの時代から三菱グループの役員専用車という印象が強かったが、発売の約半年後に発覚した大規模なリコール隠し事件によるブランドイメージの低下も響いて販売はまったくふるわず、また同年に三菱がダイムラークライスラーの傘下となり、小型車に注力する方針が決まったこともあって発売翌年の2001年に早くも生産終了。生産台数はプラウディアが1228台、ディグニティはわずか59台と伝えられている。なおエクウスという名を冠したヒョンデ版は好評で、10年の命脈を保った。

[GAZOO編集部]

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