現行マニュアル車を探して行き着いたのは、ニュル最速のメガーヌR.S.トロフィー
「なんといっても、FF最速のマニュアル車ということに惹かれましたね」とルノー・メガーヌR.S.トロフィーを愛車に選んだ理由を話してくれたのは、井上千春さん(57才)。2021年10月に納車したばかりの新車ということだが、これまで実に15台以上の数々のスポーツカーを乗り継いできたという井上さんがクルマに興味を持ったのは子供の頃だという。
中学生時代に趣味として始めたラジコンカーに積まれていた2ストローク3.5ccエンジンの圧縮比を自分でイジってパワーアップを試みるなど、メカに対する興味はその頃から芽生えていたという井上さん。
学生のころには自動車部にも所属し、国内Aライセンスを取得してマーチレースに出場した経験もあり、社会人になってからもしばらくはアマチュアレースに出場を続けてきたそうで「やっぱり、マニュアルで乗っていて楽しいクルマが大好きなんですよね」と、クルマに対する価値観を語ってくれた。
「最初に買ったクルマはホンダのプレリュードでした。国産はスカイラインRSターボ、R32のGT-R、RX-7(FC3S)、ロードスター。外車は最初シロッコに乗って、ポルシェやゴルフ、プジョー、アウディ、アルファロメオなどいろいろ乗ってきましたね」とジャンルもメーカーも様々だ。
ちなみにメガーヌに乗る以前の愛車はスバルのインプレッサWRX STI(GVB型)で、インプレッサからメガーヌに乗り換えた理由もマニュアルミッションのモデルが存在することが大きな理由だったという。
「本当はインプレッサの新型が出るならそれが欲しかったんですが、今度のモデルはマニュアル車がいつ発売になるのかも分からないという状況で、その代わりになる現行のマニュアル車を探した結果、メガーヌR.S.に行き着きました」
ルノー・メガーヌR.S.といえば、量産スポーツモデルが最速を競ってしのぎを削るニュルブルクリンク北コースにおいて、2019年にFFレイアウトの量産車が持つレコードを更新した、いわば現行の市販車において"最速のFF車"。そして、メガーヌR.S.のなかでも6速マニュアルを装備した上位グレードがメガーヌR.S.トロフィーだ。
「北海道には試乗車がなかったので、購入前には本州のディーラーまで行ってきました。ATのR.S.と、DCTのEDC、そしてMTのトロフィーをそれぞれ乗り比べたんですが、トロフィーが一番しっくりきましたね」
その乗り味は評判通りだったそうで「エンジンは18.Lですが、しっかり300馬力のパワー感があって、2速でもホイールスピンできるほどで驚きました。それに、FFなのにトルクステアがなくて、良い意味でFFらしくないんです。とてつもなく速いクルマだなと感じましたね」と、走行性能の高さにもベタ惚れの様子。
家族が乗るクルマとしてトヨタ・エスティマハイブリッドも所有している井上さんにとって、愛車選びは趣味性が第一。これからの人生においても、数々のマニュアル車を乗り継いでいくことだろう。
取材協力:GRガレージ札幌厚別通
(文:長谷川実路/撮影:平野 陽)
[GAZOO編集部]
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