家族の思い出があるから、手放せなかったステージア。今では、消えゆく昭和の鉄道を巡る旅の相棒
80〜90年代カルチャーに惹かれ、なかでも当時オンエアされていた刑事ドラマが大好きなのが、田中賢太さん。なかでも最も愛してやまない作品が『あぶない刑事』シリーズだといいます。
──その世界観を、愛車でも表現していますね
はい劇中車の「港303」仕様のレパードにも乗っています。
仕事が休みの日は横浜でロケ地巡りをする「レパ活」がルーティンです。もう何年も続けているのですが、飽きることはないですね。サングラスやスーツも、劇中の柴田恭兵さんと同じブランドのものも揃えています。
当時の劇中で使用された個体と同様の、前期型3リッターのアルティマでゴールドツートン、サンルーフ無しという仕様に拘っています。
──そして、レパードの他にもう1台お持ちなのがステージアなんですね
はい、こちらも同じ日産車です。やはり80~90年代の6気筒エンジン搭載のFR駆動の日産車に惹かれる私の性格が出ちゃってますかね(笑)。前期型の25Xというグレードになります。
実はこのステージア、私の父から譲り受けたクルマなんです。
私がまだ小学一年生だった頃、父が新車で買ったのがこのステージアでした。当時、祖母の家に行く途中の杉並区にあった総合展示場「ニッサンアプリーテ」に見に行ったことをよく覚えています。
そこでステージアの商談をして、今は無くなってしまった西武日産販売にて購入しました。
当時の世の中は、ラルゴとかセレナなどのミニバンが売れはじめてきた時期でしたが、やはり父にはできるだけかっこいい乗用車ベースのクルマに乗ってほしかったので、私からもステージアを猛烈にプッシュしました。
ちなみに、私が刑事ドラマにハマるきっかっけとなった原点ともいえる『はみだし刑事 情熱系』というドラマもその頃に始まっていました。その劇中でも当時、最新の日産車が活躍していたので、父には絶対に日産車を買ってほしいと思っていました。残念ながら、ステージアは劇中にはほとんど登場しませんでしたけど(笑)
家族のレジャーは、ほぼこのステージアで出掛けていました。一番、記憶に残っているのは幼少期に住んでいた御前崎に、家族4人でステージアで訪れた時のことでしょうか。
その後、何度か買い換えを検討するタイミングはあったのですが、ステージアへの愛着のほうが勝っていたようで、ずっと乗り続けてきました。
──もう、家族の一員ですね。
ところがそれから約17年が経った2014年、いよいよ父が乗り換えを決断したんです。さすがに下取りされて私たちの前から消えてしまうのは悲しかったので、譲り受けて今は私が乗り続けています。
フロントストラットまわりやドアミラーの下の錆が弱点のステージアですが、幸い海なし県(埼玉県)に住んでいること、雪が降る時期にはなるべく乗らなかったことが良かったのか比較的、良好な程度を保てていると思います。
当時の純正アクセサリー「DAYZ」ブランドのエアロキットを中古で探して取り付けたりカスタマイズを楽しんでいます。
ホイールは、RB26DETT搭載の最強グレード「260RS」のものを探してきて履かせています。
インテリアは、当時のステージアはほとんどが一般的なモケット内装か、RS系グレード用の黒革内装を選ぶユーザーが多かったのですが、非常にレアなオプションのオリーブグレーの本革内装を手に入れ、それに交換しています。
メーターもY33セドリック/グロリアのグリーンのバーチャルビジョンメーターに交換しています。ステアリングはC35ローレル30周年記念車用のウッドコンビタイプに交換してるんですよ。気づきました?
──さすが同クラスの日産車同士のパーツのコンバート。違和感なくとても自然ですね
フルノーマルだった新車の頃に比べると、かなり変化はしていますが純正から逸脱しない範囲に留めています。
長く乗っていると、カスタムに精を出す時期と、純正へ回帰する時期が交互にやってきますね。これはネオクラ車に乗っている人も共感してくれる「あるある」だと思います。
同じステージア乗りの仲間とも交流しています。最近、開催された全国ミーティングでは、全国から80台規模のステージアが集まりました。
カスタマイズの方向性が同じ系統の仲間と知り合うこともできました。気の合う皆とツーリングに行ったりしています。
当時、私のステージアと同じ西武日産販売で、私のケースと同じように父親が新車でシルバーのステージアを購入し、譲り受けたというオーナーさんに出会うこともできました。
まるで生き別れた兄弟と巡り会ったかのように感動して、それから頻繁にツーリングや撮影旅行に出かける仲になりました。
失われつつある昭和の時代の国鉄車両を見に行くのが好きなので、脚立や三脚など撮影機材をたくさん積んで出掛けています。こんな時はステーションワゴンの便利さを感じます。ツインサンルーフのおかげで、ドライブも爽快ですしね。
愛車が発売された当時に活躍していた鉄道車両と自分の愛車を1枚の写真に収め、当時の沿線風景を疑似再現する「カメ活」もやっています。
ステージアと一緒に写っているのはスーパービュー踊り子号、レパードと写っているのは国鉄型特急の189系です。最近では、しなの鉄道に115系列車を撮影しに遠出しました。
ただ、私たちオーナーにとってあまり歓迎できる話ではないのですが、この世代のスカイライン(R32~R34)の中古車価格が高騰していることに引っ張られるカタチで、ステージアの中古車相場も上がってきているようです。
──それでは、維持が大変になってきますね
困ったのは、中古パーツの価格もそれに便乗して高騰しています。どうやら25年ルール以降、北米でもスカイラインは引く手あまたのようで、ステージアは「スカイラインワゴン」という立ち位置で、人気が沸騰していて、かなりの数のステージアが海外流出している模様です。
さいわい、この世代の日産車は流用できる部品が豊富なので致命的な欠品はないのですが、外装パーツをはじめとして手に入りにくい新品パーツも増えてきましたね。
現在ステージアの走行距離は、約10万5000km。レパードともども、いつまでも乗り続けたいと思います。
ご自身の趣味ど真ん中の愛車であり、お父様や家族との思い出が詰まったステージア。これからも大事にしてあげてください。
【Instagram】
tanaken_ultimaさん
(文:畑澤清志)
[GAZOO編集部]
こだわりも愛情も詰め込んだステージアとの愛車ライフ
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