好きなクルマを好きなように乗るのが一番。幼少期からのあこがれ日産パオと大人になって好きになった四駆デリカD:5

5歳のころから日産 パオに憧れていたというガッキーさん。ひょんなことから念願のパオを所有したものの、経済的な理由もあってガレージに置いたまま10年近い月日が経過。

ようやく乗り始めたタイミングで、購入することになった三菱 デリカD:5(以下デリカ)とともに個性満点なカーライフがスタートすることに。ガッキーさんの好みを反映した2台は家族とともに素敵な時間を作ってくれました。

そんな、ガッキーさん×デリカ&パオのお話です。

――デリカとパオの2台という個性的なクルマの組み合わせですが、これまではどんなクルマに乗られてきましたか?

大学生のころは四輪登録ができる時代だったこともあって、四輪バギーに乗っていました。それに乗りつつ、実家にあった父のランクルの100系を借りて乗るという感じでした。

ここでカスタムに目覚めて22インチのタイヤを履かせたりして(笑)。就職してからはカルディナに乗って、それで結婚して子供が生まれたということもあり、エスティマに乗り替えました。

――いきなりランクルってすごいですね(笑)。前のエスティマもカスタムをされていたみたいでしたが、リフトアップするのがお好き?

そうですね。僕自身アメリカが好きなので、アメリカンスタイルのクルマにしたいというのもあって。数年前から車高を上げるカスタムが流行ったんですよ。

それでエスカレートしていき、大径のタイヤを履かせたくて購入したんですが、エスティマにはうまく装着できず、その間にエスティマが故障してしまいました。

それもあって、デリカの中古を購入したという流れになります。

――パオはその前から所有されていたんですか?

結婚する頃から所有していました。もともとパオは僕が5歳くらいのころから好きなクルマだったんです。幼稚園のクラスメートの家がパオに乗っていたみたいであのデザインに惹かれて。

大学生のころにその憧れていたクルマがパオということがわかって以来、ずっと欲しかったんです。ちょうど僕と同じ1989年生まれのクルマだったので親近感もありました。

大学時代、後輩が所有していたので「買い替える時には教えて欲しい」と、お願いしていたら私が社会人になって結婚するころに譲ってもらえることになり、ここで所有したんです。ただ、パオだけ1台だと結婚した後に厳しいと思って当時乗っていたカルディナをメインにして、パオはガレージに保管しておいたんです。

そうして10年くらいたった昨年、ようやく経済的に落ち着いてきたのもあってレストアして車両登録も済ませて、乗り始めたという感じです。

――デリカとパオ、かなり数奇な運命をたどった遍歴ですね(笑)。ちなみにデリカを購入した決め手は?

四駆であることですね。エスティマだとちょっとパワー不足だったので、次は絶対四駆にしたいと考えていたし、子供が3人いるので、ある程度広くてスライドドアの付いた車がいいなと思っていたのでデリカに決めました。

中古車で買う時はカスタム前提だったので、ある程度車高の上がっているもので状態のいいものを狙いました。

――車高ありきで探すのは結構大変そうですが、見つけるまで時間はかかりましたか?

実車を数台見に行って、なかなか納得のいく高さのクルマはなかったんですが……。このクルマは最初に見た時にいいなって思ったし、内装もキレイだったので決めました。

――個性のある2台のクルマですが、子供たちのリアクションなど反響はどうでしたか?

エスティマはデザインの都合上ちょっと狭いところもあったんですが、デリカは角ばっているからか、室内空間が広がったのでそれをすごく喜んでくれました。

パオの方は、子供たちからはそこまでウケなかったですね(笑)。デリカと比べてしまうとあまりいいイメージがないのかもしれません。

――そんなパオですが運転してみて、どんな印象でしたか?

パオはこれまで私が乗ってきた中で一番小さいクルマで、壁が薄いというのもあってすごく怖く感じました。あとガラスも今と違って光がガンガン入ってくるから乗っていて疲れるなって(笑)。

ただ、今はだいぶ慣れてきて、不便を楽しんで乗れています。子供のころからあこがれていたクルマだからか、乗れてうれしい、という気持ちが大きいです。

――デリカに替えてからアウトドアな楽しみ方も増えたみたいですが、出かける頻度は増えましたか?

増えましたね。ランクルに乗っているころからスノボに行くとか、ある程度外遊びはする方だったんですが、このデリカに替えてからはその幅が広がった感じですね。

子供にいろいろと外遊びを経験させたいという思いがあったので、スノボとかキャンプに行くなど、色々できるようになったのがいいですね。

子供たちのウケもいいから、僕もいいテントを買って、だんだんのめり込んで。この前はとうとうトレーラーまで買っちゃいました(笑)。これがあることで気にせずにガンガン荷物を積めるようになりました。

――豪快な買い物をしましたね(笑)。では、クルマで出かけた思い出で印象深いものは?

パオで家族5人キャンプに行ったことですね。ちょうど前のエスティマ、今のパオ、デリカに切り替わるころのタイミングにキャンプを予約したんですよ。それで当初はエスティマで行くつもりだったんですが故障してしまったので、家族5人でパオに乗ってキャンプに出かけたんです。

ルーフキャリアに荷物を載せて、家族でぎゅうぎゅうになりながらパオに乗って出かけてキャンプしたというのがとにかく印象深いですね。そして面白いことにパオが車両登録を済ませて以来、故障知らずなんですよ。むしろデリカの方がちょこちょこ不具合を起こすから、そこにはびっくりします(笑)。

――家族でのお出かけはもちろんですが、オフ会にもよく行かれていますか?

よく行きます。エスティマ時代からSNSで知り合った方とオフ会には参加していて、それで仲良くなった方たちと交流するのにあちこちのオフ会に出かけていますね。

――オフ会に行くとよりカスタム欲が刺激されるのでは?

はい。自分の好みに加えてここを参考してみよう、という欲が出てきます。

――アメリカ好きということだったので、2台ともコンセプトは「アメリカン」でカスタムされているんですか?

どちらも似たように見えるかもしれませんが……パオはアメリカンというより、発売当初のキャッチフレーズが「冒険」なので、それに合わせた形にしたいなと思ってカスタムしています。

せっかくそういうキャッチが付いたクルマなのにみんな車高を下げて乗るから、僕は逆に車高を上げて乗ろうと。

というか、僕の中にカスタムする=車高を上げるというのがあるんですよ。ある程度車高を上げるということに関しては知識もあるし、このクルマの持ち味を生かすようにしました。

――お気に入りのポイント、自慢したいポイントというとそれぞれ多そうですね。

パオだと最近バンパーの上にブルバーを付けたんですが、あそこまで太いのを付けている人はいないと思うのでそこは見て欲しいなと思います。「冒険に出る」というコンセプトそのものになりました。

デリカだとフロントフェイスの重厚な感じですね。バンパープロテクターというオプションがあるんですが、その形がカッコいいのでそのまま純正の顔を維持してカスタムしました。

本来ならブルバーなどを付けると思うんですが、敢えてそれはせずに純正の良さを生かしたというところをぜひ見て欲しいです。

――この2台での今後の予定は?

パオだとウィンチを付けたいんですよ。冒険するので(笑)。あとはこのパオで県外のフォロワーさんたちに会いに行ってみたいとは思っていて、遠出する準備を今しているという感じですね。一度、静岡県で開催されたパイクカーのオフ会に行ったきりだから、もっとこのクルマで県外に出てみたいです。

――では最後に、ガッキーさんにとってパオとデリカはどんな存在でしょうか?

この2台は僕にとって「生活に欠かせない道具」ですね。決して荒い、雑な言い方ではなく愛着のある感じなんですが……。例えるなら大工さんの金づち、料理人の包丁みたいな感じで僕には欠かせないもので、これの代わりになるものはないかなという気すらします。

パオとデリカというキャラクターの異なるクルマ2台を所有し、充実したカーライフを送っているガッキーさん。家族でのお出かけはもちろん、自身のアメリカンテイスト好きなコンセプトに合わせてオリジナルなカスタムを重ねつつ、家族でアウトドアライフにものめり込んでいるようです。

今後は「県外へのお出かけも増やしていきたい」ということだったので、各地でインパクトのあるこの2台を見かけることがあるかもしれません!

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ガッキーさん

(文:福嶌弘)

MORIZO on the Road