「いつかはクラウン」がずっと頭に残っていた。クラウンは今でも私の最高峰
幼少期からクルマが好きだったというカツオさんは現在61歳。
まだ10代だったころ、クルマに携われる仕事に就きたいと本格的に思い始め、整備士免許を取得。その後TOYOTAのディーラーに勤め、定年後の現在も、シニア枠として働いているそう。
初めての愛車はスプリンターで、その後も、チェイサーやマジェスタなど、数々のトヨタのクルマを乗り継ぎ、現在は5台の愛車でカーライフを楽しんでいます。
その中でも、1991年式のUZS131型ロイヤルサルーンGのV8クラウンに、特に思い入れがあるということで、お話を伺いました。
今回は、カツオさん×クラウンのお話です。
――130系クラウンはいつ頃、どういう形で出会ったんですか?
2年前の年末ごろ、130系クラウンがネットに掲載されていて気になっていたんですよ。それで、ちょうど会社がお正月休みに入ったタイミングで、現車確認に行き、気に入ったため、購入しました。
――そもそも、クラウンに乗ろうと思ったのは何故だったんですか?
今でこそ、新型クラウンは発売されていますけど、ちょっと前に、地元の新聞で「クラウンが生存しなくなる」というような記事が出たことがあったんです。それを見て「セダンタイプのクラウンは販売終了になるのか」ってちょっと焦ったんですよね。
前々から、1度はクラウンに乗りたいと思っていたので、本格的にクラウンを探し始めたというわけです。
――新聞を見る前から、ずっとクラウンが気になっていたんですか?
中学生くらいの時に、隣に住んでいた6つ上のお兄さんが、クラウンを新車で買ってたんですよね。それで、新車の状態で見せてもらったんですが、当時はクラウンがトヨタの最高峰のクルマだったので、その豪華さにすごく感動しました。
外装ボディ色のパール色のキラキラ光る感じにも惹かれましたし、内装のシートがフカフカだったんですよね。肌触りがウールっぽいファブリックシートで、スイッチが各所に散りばめられている感じが、大変魅力的でした。
それで「自分もいつかは乗りたい」と中学生ながらも思ったんですよ。
――その体験が大人になってからも、影響していたわけですね。
そうだと思います。加えて、クラウンが無くなるっていう新聞記事を見て、そろそろクラウンに乗ってみたいなと思い、ネットで本格的に調べたんですよ。
今乗っている、程度の良いV8の130系クラウンに出会えた時は、本当に自分が乗れるんだと、とても感動したのを覚えています。
――他にもクラウンに乗られているみたいですが、クラウンにこだわる理由は何なのでしょう?
やっぱり古い人間ですから、トヨタの最高峰といったら王冠マークのクラウンなんですよね。当時のCMで流れていた、120系クラウンのキャッチコピーが「いつかはクラウン」っていうキャッチコピーだったんですよ。それが、私の気持ちと同じだったせいか、ずっと頭に残っていたんです。
本当は歴代のクラウンをコレクションしたかったんですけど、金銭面や置き場所の問題もあり、叶えられずで…。絞り込んだ結果、130系のクラウンが自分的に好みだったため、今はセダンタイプとハードトップタイプを所有している次第です。
――購入後、初めてクラウンを運転した時はどう感じましたか?
エアサス特有のフワフワした乗り心地に驚きましたね。若い頃は、固めの足回りを好んでいたんですけど、ある程度歳をとっていた当時には好みが変わっていることに気が付きました。
道路を乗り越えた時のフワフワする感覚が、正に私の好みで、心地良かったのを覚えています。その時、初めてエアサスのクルマに乗ったんですが、一瞬で魅了されました。
――V8エンジンのクルマに乗った感触はどうでしたか?
V8エンジンは馬力よりもトルクがあるので、発進時からの力強さに、まず感動しました。排気量の小さいクルマだと、ある程度アクセルを踏み込まないと加速していかないんですけど、クラウンはアクセルを3分の1くらい踏み込んだだけでビュンって加速するんですよね。
高速道路で前のクルマを追い抜く時も、アクセルをちょっと踏めば、勢いよく加速できて、走行車線にスムーズに戻ることができるので、それがとても楽で今も気に入っているところです。
――今までで1番印象的なV8クラウンとの思い出を教えてください!
80ミーティングという旧車のイベントがあるんですけど、V8のクラウンでエントリーしたことがあったんです。車両は全部で200台くらい参加されているイベントで、全オーナーとクルマの写真を撮って、それが後に雑誌の隅に載ったりするんですけどね。
その中でもピンポイントで取材をお願いできませんか?っていう連絡をいただけたんです。後日、3ページくらいに渡り、自分のクラウンが掲載されていたのが、1番の思い出というか、本当に嬉しかったですね。まあ、欲を言えば、表紙を飾りたかったんですけど(笑)。
――それはすごい経験ですね!カツオさんは、イベントに出て注目されたり、雑誌に載ったり、道ゆく人から見てもらえたりする時、嬉しいと感じますか?
それはもう、嬉しいですね。クラウンに乗ってることの満足感が増すのも、もちろんあるんですけど、現代の若い人たちにもクルマの楽しさに気付いて欲しいというか。当然、維持費がかかって大変なんだけど、自分のクルマを持つことって本当に楽しいんですよっていう。
だから、私の少し古くて角ばったクラウンによって、少しでもクルマに興味を持ったり、楽しさに気付いてもらえるきっかけになるんだったら、なおのこと嬉しいです。
――クラウンは今後も乗り続ける予定ですか?
もちろんです。できることなら死ぬまで乗り続けたいと思っています。当然、歳を取るにつれて免許返納というのも考えていかなくちゃいけないけど、それまではずっと大事に乗っていって、愛車たちに囲まれたカーライフを、今後も存分に楽しんでいきたいですね。
ディーラーに長年勤めてこられたカツオさんが、今も尚、最高峰と感じるというクラウン。
常にリードし続ける王座の印“王冠マーク”を掲げるそのクルマは、生涯クルマに携われてこられたカツオさんに、正に相応しいクルマだと、取材を進めるに連れて強く、納得しました。
(文:秦 悠陽)
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