令和によみがえったホットハッチ GRヤリスが呼び起こした、かつての熱い想い

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田中さんの若かりし頃“ホットハッチ”がブームになり、クルマ好きたちの心を射止めました。当時は憧れのクルマに乗れませんでしたが、令和版のホットハッチとして田中さんの前に現れたのはトヨタGRヤリス

胸のすく走りで田中さんの心をわしづかみにしてしまい、愛車として迎え入れることになりました。休日のドライブの相棒となり、週末の新しい楽しみとなっています。

そんな、田中さん×GRヤリスのお話です。

――田中さんは現在、プラドとGRヤリスの2台持ちということですが、これまではどんな車歴だったのでしょうか?

代表的なものだと最初はホンダのビート、次がインテグラのタイプR、その後がトヨタ・スターレットグランツァV、クラウンマジェスタ、80のスープラ、100系のチェイサーツアラーV、2代目のアルファード、150プラド(ランドクルーザープラド)前期、レクサスのSC、クラウンアスリート、ホンダのS2000でトヨタ・プラド、それから今のGRヤリスです。

  • スターレット
  • クラウン
  • S2000

――クルマ好きなんだろうなというのが一目瞭然なラインナップですね(笑)。そうした中でGRヤリスを選んだ理由は?

ビートからの買い替えの際に、ホットハッチが人気で、どのクルマに乗るかで迷ったことがありました。シビックのタイプRが候補だったのですが、当時学生だった私には価格的に手が届かない。それでインテグラを選んだという経緯でして、このころからホットハッチに乗りたいという思いがありました。

そういう気持ちがあったままつい最近までいたのですが、GRヤリスがデビューするという話を聞いて実車を見た時に、若いころに乗りたかった「ホットハッチの令和バージョンができた」と思って、いつか乗りたいなと思っていました。

――心が動かされた感じだったんですね。そんなGRヤリスを買うときに注意したポイントは?

自分好みにカスタムをされたクルマを中古で購入して、さらにいじるということが多かったので、今回も中古で狙ったのですが、そもそもGRヤリスはカスタムの必要があまりないし、最初はベースの乗り味を知りたいと思ったので、なるべく純正に近いモノを狙っていました。

ところがフルノーマルのクルマが意外と少なくて、見つかるまでは半年くらいかかっちゃいました。希望通りのクルマが見つかってよかったなと思います。

――購入した個体以外に、実車を見たり、購入を検討したりしたGRヤリスはありましたか?

ありましたが……フルノーマルとはいえ、以前にカスタムしたのをフルノーマルに戻した感じのするものだったので、それは違うなということで候補から外しました。全くカスタムの気配がない今のクルマに出合うまで探し続けた感じです。

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――このクルマに決めたという決め手は?

ディーラー系の中古車販売店のクルマだったことですね。値段は多少高いかもしれませんが、品質の面で間違いないというのが今までの経験であったので大丈夫だろうと踏みました。このクルマは広島のディーラー店での販売で、私は愛知在住なのでさすがに実車は見られず、半分ディーラーを信じて買った感じでした。納車の時に確認して安堵したというのが本音です(笑)。

――改めて、ご自身のクルマとしてGRヤリスに乗ってみての第一印象は?

試乗した際は「暴力的な走りで面白い」と思っていましたが、そのイメージは自分のクルマになってからもありました。「そうそう、この感じ!」とワクワクしました。

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――手に入れてから、あらためて特に気に入っているポイントは?

このGRヤリスはRZハイパフォーマンスファーストエディションというグレードで、希少な限定車であることがポイントですね。豊田章男さんのサインがフロントガラスに記されていて、他にもフロントブレーキが対向4ポットキャリパー、リヤブレーキが対向2ポットキャリパーで、さらに赤色に塗装されているのがこだわりポイントですね。中古車を探すときにはとても苦労しました。

――購入して1年が経ったころからカスタムを始められたみたいですが、コンセプトは?

「純正+α」というイメージで派手にはやらない、見る人が見たらわかる程度にとどめるという感じです。

  • ホイール
  • ウィンドウサイン

――購入してから、クルマの使い方は変わりましたか?

まだ買ってから日が浅いというのもありますが、週末のお休みの日には積極的に乗るようになったし、フラッとドライブに行くことが増えました。基本的には東海エリアばかりですが、どちらかというと山道を目指していってワインディングロードを走りに行くようになりました(笑)。

最近だと岐阜の高山にドライブして白川郷を見に行きましたし、信州までドライブして名物料理を食べに行くとか、楽しみが増えましたね。

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――今後このクルマで出かけてみたいプランはありますか?

先の話にはなりますが、大学のころに卒業旅行としてスターレットで宗谷岬まで行ったことがありまして、当時はお金がなかったので下道中心で青森まで行って、そこからフェリーに乗って北海道に行ったことがあります。あれをまたぜひGRヤリスでやりたいなって思います。

当時で往復8日間かかる旅だったので、今行くとしたら休みを取らないと難しく、なかなかできないのですが(笑)。

――すごい壮大な旅ですね(笑)。では、田中さんにとってGRヤリスはどんな存在になりそうですか?

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私は44歳で、もともとこのタイミングで買うクルマではなかったんです。まだまだ子供や住まいにお金がかかる時期なので、ホントは金銭的な余裕が出てきたところで買うつもりだったんですよね。

ですが、その時に健康でこのクルマに乗れるかという保証はないので、今手にできたのはとても良かったと思います。乗っていて楽しいクルマですから、今後も長く乗りたいし、長い付き合いになってくれればと思っています。

【Instagram】
田中千尋さん

(文:福嶌弘 写真:田中さん提供)