2024 WRC 第6戦 ラリー・イタリア サルディニア レポート

  • 17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

目次

1.スケジュール
2.チーム&ドライバーズ / コ・ドライバーズ
3.ランキング
マニュファクチャラーズランキング
ドライバーズランキング
4.レース 結果&レポート
・第1戦 ラリー・モンテカルロ 結果 レポート
・第2戦 ラリー・スウェーデン 結果 レポート
・第3戦 サファリ・ラリー・ケニア 結果 レポート
・第4戦 クロアチア・ラリー 結果 レポート
・第5戦 ラリー・ポルトガル 結果 レポート
・第6戦 ラリー・イタリア サルディニア 結果 レポート
5.WRCとは

第6戦 ラリー・イタリア サルディニア レポート

ラリー・イタリア サルディニアのグラベルステージは、表面がパウダーのように細かな砂状のグラベルに覆われているため軟らかく、駆動力が伝わりにくい路面が多い。しかし、再走ステージでは砂状のグラベルが掃け、下から硬い岩盤や石が現れるため、タイヤがダメージを受けやすい。さらに、道幅が狭く道のすぐ脇に木や岩が迫るコーナーが多いため、このラリーで勝つためには精度の高いハンドリングとドライビングが必要。好天時には気温がかなり上昇するため、エンジン、ハイブリッドシステム、またタイヤの温度管理にも注意が必要となる。

DAY1
午前中シェイクダウンが行われ、午後からデイ1として競技がスタート。アルゲーロのサービスパークを起点に2本のステージを各2回走行、計4本のステージの距離は77.82kmとなる。
今シーズンはスポット出場ながら、第4戦クロアチア・ラリー、第5戦ラリー・ポルトガルと2戦連続で優勝を飾ったオジエは、今回も好調を維持。SS1、SS1の再走ステージであるSS3でベストタイムを刻み、初日を首位で締めくくった。
エバンスは、S1でスローパンクチャーを喫しながらも総合6位に、勝田は安定した走りで4、5番手タイムを記録し、総合4位につけている。

DAY2
午前中に2本のステージを各2回走行し、午後には異なる2本のステージを各2回走行。計8本のステージの距離は149.00kmと3日間で最長となるこの日は、サービスパークの東側エリアが戦いの舞台。
天気は朝から非常に良く、路面コンディションは前日に続きドライとなり、気温は日中22度前後と、日差しは強くも過ごしやすい気候であった。
オジエは、オープニングのSS5でタイヤがホイールのリムから外れ、首位の座を一旦明け渡すことになったが、SS6でスペアタイヤがない状態ながらオジエはベストタイムを刻み、その後のSS9、SS10、SS 11でも3ステージ連続でベストタイムを刻みリードを拡大。デイ2も首位で走破。
エバンスは、滑りやすい路面で思うようにペースを上げることができない中、堅実な走りを続け、最終のSS12では今大会初となるベストタイムを記録し、総合4位に順位を上げた。
勝田は、午前中最後のSS8で3番手タイムを記録したが、午後1本目のSS9でトランスミッションに関する問題が深刻化し、無念のデイリタイアとなった。

DAY3
2本のステージを各2回走行し、合計距離は3日間で最短の39.30km。ステージは海に近く、目の細かな砂状のグラベルに覆われた、荒れた路面となる。
この日もアルゲーロ周辺は天候に恵まれ、路面コンディションはドライ。気温は日中23度前後まで上がった。
オジエは、確実性を重視した走りで3本のステージを走行したが、迎えた最終のパワーステージで、ステージ終盤の荒れた路面でタイヤから空気が抜け始めペースダウン。結果0.2秒差でタナックに逆転を許し、総合2位でラリーを終えた。
エバンスは、好調に戦い総合4位でフィニッシュ。日曜日だけの合計タイムで争われる「スーパーサンデー」では3番手となり、パワーステージでも3番手タイムを記録するなど、多くのポイントを獲得した。
また、トランスミッションに関する問題により前日デイリタイアを屈した勝田は、修理されたクルマで再出走し、パワーステージでは5番手タイムを記録しポイントを獲得。総合35位でレースを終えた。

MORIZO on the Road