【連載全14話】第2話 スズキ・スズライトSS・・・2サイクルエンジンのクルマ特集

現在のクルマのパワーユニットは実にさまざま。一方で絶滅危惧種となっている2サイクルエンジンのクルマを今回はピックアップ。日本やドイツで親しまれた小排気量車を中心に、週替わりで紹介します。

スズキ・スズライトSS

1955年に誕生した、スズキ初にして日本初となる本格的な量産軽乗用車。1920年に織機メーカーとして設立されたスズキは、1952年に空冷2ストローク単気筒の自転車用補助エンジンによって輸送機器メーカーとして名乗りを上げた。そこからの進展は速く、1954年には本格的なオートバイであるコレダCO型を発売、1955年にはスズライトによって四輪車市場に進出したのである。

スズキのスズと光明・軽量を意味するライト(light)の造語であるスズライトの開発にあたって手本としたのは、ドイツのFFミニカーだったロイトLP300/LP400。国産の前輪駆動車では、1930年に約130台がつくられた小型乗用車の筑波号という前例があったが、戦後型としてはスズライトが初である。ロイトの横置きリーフに対してコイルスプリングを使い、乗り心地を改善した4輪独立懸架を持つシャシーに搭載されたエンジンは、やはりロイトを参考にした空冷2ストロークの360cc直列2気筒。最高出力15.1PSを発生し、3段MTを介しての最高速度は85km/hをうたった。

バリエーションは4人乗りのセダン(SS)のほか、商用車登録のライトバン(SL)とピックアップ(SP)があり、遅れてデリバリーバン(SD)も加えられた。だが軽とはいえセダンで42万円という価格(ちなみに同年デビューの初代クラウンRSは96万5000円)の高さもあって販売は伸び悩み、4種類のつくり分けも合理的でなかったことから、1957年には需要の多いライトバンのみに絞られた。

[GAZOO編集部]

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