クルマに乗って働く素敵女子 ラリー編

競技区間(スペシャルステージ=SS)を1台ずつタイムアタックし、その積算タイムで勝敗を争うラリー。このラリーで、ドライバーをアシストするのがコ・ドライバー(co-driver)。今回は、コ・ドライバーをしながら、女性たちにラリーを広めようと奮闘している坂田智子さんをご紹介します。実際の「TRDラリーチャレンジRound.3 inモントレー」会場におじゃまして取材させていただきました!

名前&プロフィール
坂田 智子(さかた ともこ)
本業のモデル事務所の社長を務めながらラリーに参戦して早3年。男性選手が多いモータースポーツを女性にも広めたいという思いで、自らチャレンジしている。今年は、TRDラリーチャレンジ5戦と、10月の全日本ラリー選手権に参加予定。

お仕事インタビュー

自身のモデル事務所の名前をつけたVitz“キャンベル号”。「このカラーデザイン、私がしたんですよ。大好きなピンクを基調にかわいく作ってもらって、すごくうれしいです♪」
左/コースの様子をメモしたペースノート。試走でドライバーとともにコース状況をチェック。スペシャルステージでこのノートをもとに、カーブのきつさ、直線の距離、走行時の注意事項などをドライバーに指示していきます。

右/後輩コ・ドライバーにアドバイスをしたり、相談にのったりしながら緊張をほぐしてあげるのも坂田さんのお仕事です。
ヘルメットを装着し、いざラリーカーに乗り込むお2人。本番前のこの笑顔、余裕のあらわれでしょうか?笑いの絶えないチームの雰囲気も強さの秘訣なのかもしれませんね。
取材当日の「TRDラリーチャレンジRound.3 inモントレー」では総合優勝!お見事!!
ドライバーズミーティングでは、いつも表彰台にのぼるイメージをしてるそう。「優勝した時のコメントも考えながらミーティングに参加してます(笑)」

ラリーをはじめたきっかけを教えてください。

実は私、モデル事務所をやっているんですが、モータースポーツイベントへのレースクイーンの派遣がきっかけで、クルマのカスタム会社の社長やカーディーラーの社長と知り合いになったんです。お2人ともラリー界ですごく有名な方で、ラリーのお話しを聞いていたら、すごく面白そうで。女性にもっとラリーに興味を持ってもらってイベントを盛り上げていこう!と意気投合したんです。となると、やはり自分でやってみないと、ラリーの楽しさを伝えられないと思ったので、参加させてもらうことになったんです。

 

―“ラリー女子”拡大のためにどんな活動をしていますか?

キャンベルチームを結成して参戦しています。今、うちの事務所にはライセンスを持った子が4名いて、まだまだテクニックを磨いていかないといけないんですが、ラリーのイメージをもっと華やかにすべく、できるだけ多くのラリーに出るようにしています。あと、私はネッツトヨタ東名古屋の山口社長とペアを組み、コ・ドライバーをさせてもらっています。昨年の「TRDラリーチャレンジround4 in富山」では、86クラスで優勝、総合2位という結果を得ることができました。
ほんと、女子チームってまだまだ少ないので、みなさんもぜひ気軽に参加してみてくださいね。

 

―坂田さんにとってラリーの魅力ってどんなところですか?

まさに“ワクワク・ドキドキ”ですね。スリルと刺激はハンパないですよ。日常生活では、感じられない感覚です。だから余計に面白いんだと思います。ラリー後の解放感もとんでもなく心地いいですね。ずっと、頭を使って、気を張っていますから。ちょっとMっぽいかも?(笑)。大会によっては移動時間が長かったり、ハードスケジュールだったりと睡眠不足気味での参戦ですが、終わってから飲むビールは言うまでもなく、格別のおいしさです!
あと、ドライバーとコ・ドライバーの信頼関係も素敵だと思います。ドライバーが思いっきり走ることができる環境を整えるのがコ・ドライバー、私の役目です。そして、私を信じて、攻めのドライブをするドライバー。なんかいい関係だと思いませんか?

 

―ラリーを始めて、なにか影響はありましたか?

面白そうと思って気軽に始めたラリーですが、有難いことに、お仕事にもつながってきているんです。クルマやレース関係のお仕事はもちろんですが、ラリー関連のトークショーに呼んでいただいたりすることも多くなりました。こうして、女性のモータースポーツへの興味喚起のお手伝いをさせていただくことは本当にうれしいですね。

 

―では最後に、今後の目標を教えてください。

キャンベル号で表彰台を狙いたいです!あと、個人的には10月に控えている全日本ラリー選手権でもっとレベルアップした結果を残してみんなを驚かせたいです。

プライベートについてお聞きしました♪

思い入れたっぷりのキャンベル号の前で。次に買い替えるクルマは、ピンク色のVitzを狙っているのだそう。
お気に入りのカフェの前で。「気分転換もできるのでカフェは大好きです。仕事を持ち込んで長居してます」

―お休みの日はどのようにして過ごしていますか?

ひたすら寝てます(笑)。あと、友達とショッピングに行ったりですね。でも、ちゃんとしたお休みって、ここしばらく取ってないですね。本業もラリーも楽しいですから、じっとしてるのがもったいないかも。あっでも、来月インドへ旅行するんでした!さらにパワーをもらってきたいと思ってます♪

 

―ドライブの魅力はどんなところですか?

普段の運転は超・安全運転です。なんと走行距離15万キロの愛車コペンに乗って、お仕事がんばってますよ~!ドライブは大好きです。運転することはもちろんのこと、普段、人と接することが多いので、クルマの中は落ち着ける貴重な自分の時間なんです♪

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road