【FJ SUMMIT IN JAPAN 愛車紹介】フルカスタムから北米最終限定モデルに乗り換え!生粋のFJマニアが選んだ『純正キープ』の道

10月27日(土)に、富士ふもとっぱらキャンプ場(静岡県富士宮市)で開催された『FJ Campers Days 2018』。このイベントは、翌日に行われるFJクルーザーミーティング『FJ SUMMIT IN JAPAN 2018』の前夜祭として開催され、これでもかと言わんばかりの濃いエピソードを持つオーナーたちが、キャンプをしながら愛車であるFJクルーザーや同じ趣味を持つ仲間との時間を過ごしていた。

もともと北米市場専用車として発売がスタートし、2010年から日本でも発売されるようになったFJクルーザー。その生い立ちから、USトヨタでは通常のモデルとはちょっと違う部分や通常設定にはないボディカラーが特徴の『スペシャルエディション』が毎年のように発売され、それを楽しみにしているFJファンも多かった。

そんな希少価値の高いスペシャルモデルのFJクルーザーに乗るのは、このイベントの運営に携わるスタッフのひとり、gemofj 8080さん(会社員、45歳)。

愛車は2014年モデルの『トレイルチームアルティメットエディション』。アルティメット=有終の美という名前のとおり、最後のスペシャルエディションとして、わずか2500台限定で生産された中の1台だ。

ボディカラーは専用色のヘリテージブルー。FJの特徴である“屋根シロツートン”ではなく、単色塗りしとなっているのが希少モデルの証だ。白くペイントされたグリルも、さらに色濃くFJ40の面影を匂わせる。

また、特別装備として、TRD・ビルシュタインの別タンクショックや専用コイルスプリングが取り付けられ、見た目だけではなくパフォーマンスも通常モデルよりバージョンアップされている。

なぜ、このクルマを相棒として選んだのか?オーナーに伺ってみると「資産価値として投資したんです。今、旧車ブームやないですか?あと10年、いやもっとはやく数倍の値段になりますよ」との返答。しかも、キャンプは好きではないためホテルに宿泊する予定だという。

どうしよう……もしかしたら、インタビューする人を間違えたのかもしれない。そんな不安を抱えつつ、とりあえず購入のキッカケを伺ってみた。

「実はもともと、日本で販売されているFJクルーザー(イエロー)に乗ってました。その時は、本格的なオフロードコースを走るのが、むっちゃ楽しくて。リフトアップとか、タイヤも大きいの履いてましたよ。7年で14万km走ってガタもきて、修理に出そうかと思ってお店に持っていったら、コイツに出会ったんです。すぐにコイツが限定モデルと分かりましたよ。出会って1時後には購入の手続きをしてましたからね」

そう、gemofj 8080さんは自分のことを『FJ変態』と表現するほどFJの魅力に獲り付かれている。そのうえで“手を加えない状態で乗ることが一番良い”と判断したのも、ひとつの愛の形というわけだ。

「そりゃあ、やっぱり走りたいですよ。僕はね、直線コースが速いことが自慢だったんですよ。でも、このモデルはイジると価値が落ちてしまうから我慢してます。FJクルーザーのルーツはアメリカで、しかもコイツはUSトヨタ・FJクルーザー最終モデル。手を加えずに、ありのままで乗ることに意味がある気がします。なんか真面目な話になってるけど」と照れくさそうに語ってくれた。

では綺麗に維持するためにしていることは?

「車内での飲食、泥汚れなど汚い道具を乗せることは一切禁止しています。あとは、飛び石などが起こりうる道は走らない。シートは元のシートが汚れないように上からカバーを被せています。フロアマットの上にプラスチックのマットを敷いて汚れ対策もしていますよ」という徹底ぶりだ。

確かに、さきほど車内にいたお子様たちが、スナック菓子を食べるときにわざわざ外に出て食べていた。辺りは芝生でベンチもないのに、なぜわざわざ?と思っていたのだが、なるほど、こんなルールがあったのか。

GWには奥様と青森まで旅行したほか、長期連休があればFJで日本全国を走り回っているそうで、納車後8ヶ月が経過した現在の走行距離は8500マイル(1万3600km)。

「アメリカ生まれのコイツに、これからもいろいろな日本の景色を見せてあげようと思ってますよ。でも、カスタム欲には絶対に負けません。ぐっと耐えなくてはいけません。ヨメさんも今度のはいじったらあかんでと言っています。大丈夫です。僕なら出来ます」

『希少価値の高い限定モデルで走るオフロードは最高のはずですよ』と伝えてインタビューを終えたので、きっと来年のこのイベントでは、希少価値の高い限定モデルがリフトアップされ、傷だらけのボディになっている姿を見ることができるだろう。

[ガズー編集部]

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