サーフィンに人生を捧げたYouTuberを支えるトヨタ ヴェルファイア
2020年の秋に『Sasurai Surf TV』というYouTubeチャンネルを開設し、自身のサーフィンライフやプライベートの様子を公開している波乗りYouTuberのKANANさん。
彼女の動画を見ていると、時間があればすぐに海に向かっていることが伝わってくる。
サーフィンを主軸にした暮らしをしているので、きっと子どもの頃からサーフィンを楽しんでいるのだろうと思ったら、意外にもサーフィンを始めたのは3年前だという。
「私には8年ほど付き合っている彼氏がいるのですが、2人で何の気なしにサーフィンをやってみたら、あまりにもおもしろくてすっかりのめり込んじゃいました。
その頃は東京の郊外に暮らしていたこともあり、海に行けるのは2週間に1度くらい。これじゃいつまでたっても上手くなれないと話し、思い切って海が近い千葉県に引っ越すことにしました」
KANANさんはこのタイミングでなんと仕事も辞め、サーフィン漬けの生活を送ることを決意した。「完全に見切り発車でした」と笑うが、まだ若いとはいえ仕事まで辞めるのは相当な勇気が必要だったに違いない。
ともあれ海までクルマで20分ほどの場所に部屋を借り、ほぼ毎日海に出てサーフィンを練習する。そんな生活を1年ほど続けているうちに、せっかくならと自分たちのサーフィンライフを配信するようになったという。
「最初の1年間は貯金を切り崩しながらサーフィンをするだけの生活でした。でも『今の状態をずっと続けていくのはさすがに良くないね』と彼氏と話すようになって。その時、私たちのありのままの姿を動画配信してみようということになりました。これがYouTubeチャンネルを開設したきっかけです」
KANANさんは東京で暮らしていた時、YouTubeはおろかInstagramやTwitterなど、SNSには一切触れていなかったそうだ。しかし千葉に移り住んだくらいからサーフィン、スノーボード、キャンプなどのアウトドアライフを配信しているYouTuberの動画を見るようになった。
そして自分も彼らと同じような生活をしていることに気づいた。
違う部分を挙げるとすれば、サーフィンを始めたばかりでまだ下手なこと。でもそれも含めて配信することで、自分と同じような初心者に共感してもらえるのではないか。そう考えてYouTubeをスタートさせた。
今では週に2本ほどの動画をコンスタントに配信。10万回以上再生される動画も生まれ、チャンネル登録者数はもうすぐ2.5万人に届くまでに成長した。
また、自ら動画配信をするようになってから、動画編集の仕事も頼まれるようになったという。
そんなKANANさんの愛車は彼氏と共有している先代トヨタ ヴェルファイア。元々は2人が付き合い始める少し前に彼氏が新車で手に入れたものだが、KANANさんと暮らすようになってからは2人の愛車になっている。
「彼氏と付き合い始めたのが18歳で、ちょうど私が運転免許を取得したばかりの頃でした。だから私は8年間ヴェルファイアと一緒にいます」
あらためて説明するまでもないと思うが念のために触れておくと、先代ヴェルファイアは人気のLサイズミニバン・アルファードの兄弟車であり、アルファード以上に押し出し感を強くしたスタイルが特徴だ。
彼氏はこのスタイルに惚れ込んでヴェルファイアを手に入れたし、まだ10代だったKANANさんもカッコいいヴェルファイアを運転するのが気持ちよかった。
免許を取ったばかりのKANANさんは、ヴェルファイアを運転して乗り心地の良さにも驚いた。というのもKANANさんの両親はずっと軽自動車を乗り継いでいて、お盆や年末年始になると軽自動車で東北に住むおばあちゃんの家に遊びに行っていたそうだ。
その時はなんとも思わなかったが、自分でヴェルファイアを運転するようになり、同じクルマなのに乗った感じが大きく違うことにビックリしたという。
「長時間座っていても疲れ方がぜんぜん違うし、エンジンが大きいからゆったり走ることができる。クルマってこんなに楽に長距離を移動できるんだと感じたのを覚えています」
この頃、ヴェルファイアはKANANさんたちにとって最高級ミニバンならではの優越感を味わえる存在だったのは言うまでもない。ところがサーフィンを始めてからクルマとの接し方が一変した。
上の写真は、現在のヴェルファイアのラゲッジルーム。サーフボードにスケートボード、釣りで使うロッド、ウェットスーツや潮を洗い流すためのポリタンク、海でくつろぐときに使うチェア、そして撮影で使う三脚と、遊び道具で溢れかえっている。
「いい波が立っていると思ってすぐに家を飛び出しても忘れ物がないから楽」と笑うが、もし小さなクルマに乗っていたら、今のような楽しみ方はできなかっただろう。
「サーフボードはクルマに積みっぱなしだと傷んでしまうのでちゃんとクルマから降ろして手入れをしていますが、チェアなどは積みっぱなしですね。私はいつもアプリで波の状況をチェックしています。
でも実際に海に行ってみたら波があまり良くないということも多いんですよね。そんな時は『仕方ないから釣りをして帰ろうか』ってなったり。いろんな遊び道具を積んでおけるのは本当に便利です」
これが東京に住んでいた頃だったら、「せっかく海まで来たのだから」と、波が良くなくても無理矢理海に入り、結果的にはあまり楽しめなかったという感じになっていただろう。
自然を相手にするスポーツだからこそ、自分の都合ではなく状況に身を任せて臨機応変に楽しむ。これは海のそばに移り住んだこと、そしてヴェルファイアのように何でも積んでおけるクルマに乗っているからこそできることだ。
気になったのは、KANANさんの一日のスケジュール。周りにYouTuberがいないこともあり、普段どんなサイクルで生活しているのか想像がつかない。そこで、よくある一日のスケジュールを教えてもらった。
「私は朝に海に入るとか、夕方に入るとかっていうのは決めていません。潮回りや風の状態を見て前日にこの時間に海に行ってみようと決めています。そして海に行く時間が決まったら、残りの時間を自分の動画や依頼を受けた動画の編集作業に当てています。だから自宅でPC前にいる時間が圧倒的に長いですね。
最近はトレーニングのためにジムにも行っているので、ジムの予定がある日はそれを優先。都内で仕事がある時はヴェルファイアで向かいます」
なるほど。サーフィンはどうしても波次第になるので、本気で向き合うためには決まった時間に仕事があると難しいのかもしれない。KANANさんが仕事を辞めてまで打ち込もうとしたのも必然だったのだろう。
Sasurai Surf TVを見ていると、地元の海だけでなく地方にサーフトリップしている動画も多い。そんな時も荷物がたくさん積めるヴェルファイアは大活躍する。
「地元の海でもたくさんの荷物を積んでいるので、トリップの時は本当に荷物が満載になります。でもトリップで一番うれしいのは、長距離を走ってもほとんど疲れないことです。だから海に向かうまでのドライブも楽しめるし、目的地に着いたらすぐ海に入ることもできる。これってすごいことだと感じています。
先代とはいえ、ヴェルファイアは高級モデル。多くの人はキレイにして乗っていますよね。私たちのように道具として使い倒している人はあまりいないんじゃないかな。もし私たちの愛車がハイエースだったら普通のこと。ヴェルファイアでこれをやっているのは面白いかなと思っています」
ヴェルファイアの走行距離は現在約16万km。サーフィンを始めてから走行距離はかなり延びたが、まだまだ快調。これからも気分の赴くままにサーフトリップを楽しむつもりだ。
「今一番行きたいのは宮崎県。千葉県からだとかなり遠いですが、寄り道しながら時間をかけてドライブしたいですね。あとは日本海をサーフィンしながら旅するのも憧れます。このヴェルファイアは乗り潰すまで乗ろうと話しているので、いろんなところを旅して思い出をたくさんつくりたいと思います」
これからもKANANさんは、動画で波に乗っている様子、そして旅の楽しさを伝えてくれるはず。今のところ愛車のヴェルファイアは動画の中で時々見切れる程度だが、いつか自身で愛車紹介する動画も見てみたい。
これからも続く付き合いの中でヴェルファイアとのエピソードが増え、クルマの見方が今とは違った形になる部分もあるはずだ。そのレポートを期待して待っていよう。
【YouTube】
Sasurai Surf TV
(取材・文/高橋 満<BRIDGE MAN> 撮影/柳田由人 編集/vehiclenaviMAGAZINE編集部)
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