幼少期からの憧れが実現。友人から受け継いだ美しい純正の日産・ローレル
現在29歳の門さんの愛車は1991年式の日産ローレル(C33)メダリスト クラブL。元々はマニュアルのマーチに乗っていたという彼が、どんな理由でローレルに憧れ、巡り会ったのでしょう。
今回は、門さん×ローレルのお話です。
――ローレルとはいつ出会ったんですか?
出会ったのは5年前くらいです。元々は仲の良い友人が乗っていたクルマだったんです。
――元を辿ると、ご友人が偶然乗っていたということですね?
そうなんです。友人が乗っていたのは本当に偶然だったんですよ。彼は人脈が広くて、旧車乗りの知り合いから「ローレルを手放すんだけど…」と声をかけてもらい、その人から譲り受けたみたいです。
それを知ったのは23歳くらいの時でした。
――門さんはそれ以前から、ローレルが気になっていたんですか?
僕がまだ小さい頃、短期間ではありますが、父親がひとつ前のローレルC32に乗っていたんです。その話を聞いて、ローレルってどんな車なんだろうと思って調べたんですよね。
そうしたら、違う型であるC33のフロントマスクがカッコ良すぎて、そこからどんどん惹かれていったんです。ずっと憧れていましたね。
――そうだったんですね!それもまたすごい偶然ですね。じゃあ、ご友人が乗っているのにはすぐに気付いたんですか?
ある日、その友人と遊ぶ約束をしていて、何にも言わずにサプライズでローレルに乗って来たんです。その時は、半分ショックで半分嬉しい、みたいなちょっと複雑な気持ちでした(笑)。
「あぁ先に乗られちゃった」っていう気持ちがあったんですよね。でも、友達が乗ってる!っていう嬉しい気持ちもあって…。でもその時はまさか、その車が将来自分の手元に来るとは、1ミリも思わなかったです(笑)。
――その日は一緒にドライブに行ったんですか?
僕が助手席に乗って、友人の運転で近くの峠にドライブに行きました。
――助手席に乗ってみて、どうでしたか?
「こういう内装になっているんだ。これがエンジン音か!すげー!」って、全部に興味があるもんだから、助手席に座っているにも関わらず、すごく楽しかった記憶があります。
ターボ搭載車なので、いざとなったら踏めばガツンとパワーが出るんですよ。そこが堪らなくて。その時は、欲しいなというか「僕も買わなきゃ!」っていう使命感が湧いていました(笑)。
ただ当時、金銭面で苦労をしていたので、頑張ってお金を貯めていつか買おうっていう、割と遠い目標だったんです。
――それで、お金貯めて買おうと思っていた時に、ご友人がローレルを手放したんですか?
そうです。友人から「要る?」って聞かれて(笑)。譲ってもらったんです。
その時、友人は3台持ちだったんですよ。だから、手一杯になって維持ができなかったんでしょうね。ほとんどローレルに乗れなくなって、手放したんだと思います
――声をかけてもらって、相当嬉しかったんじゃないですか?
それはもう本当に!!当時ネットの中古車販売を見ていても、状態が良いのが無かったんですよね。
C33って、ドリ車と言われていて、酷使されていたクルマだと思うんですよ。だから、エアロなどがひどい状態のモノばかりで、良いものをもらえたなと感謝しています。
――お友達から受け取る日はどんな気持ちでしたか?
譲ってもらえる話を友人から聞いた瞬間から、もうずっとワクワクしっぱなしでしたよ。
ただ、車検が切れるタイミングの時に譲ってもらう約束だったので、当日はすぐに車検に出して手元には無かったです。車検に出している時は、期待が膨らんじゃって、すぐにでも乗りたいという気持ちが強かったです。
――相当楽しみだったんですね(笑)。初めてローレルを運転できた時はどう感じました?
元々、友人とドライブに行く時は「乗ってみる?」って言われて、運転させてもらってたんですよ。
マニュアルのマーチに乗っていたのもあってか「ローレルってこんなにパワーがあるのか!」と思いましたし、旧車のターボ車は乗ったことが無かったので、結構ドッカーンと来るんだなと、新鮮な体験でした。
やっぱり、6気筒のローレルは最高!って、その力強さをひたすら楽しんでましたね。
――楽しまれているシーンが目に浮かびます!ところで、カスタムはされているんですか?
完全純正です。純正の美しさを維持したいっていう気持ちがあって……。
車高が低い、イジったクルマもカッコ良いと思うんですけど、ローレルはやっぱり純正の美しさが勝っちゃうんですよね。今後も外装はイジるつもりはないです。
それと、友人の前のオーナーさんから友人へ「できるだけイジらないでくれ」っていうお話があったみたいなんです。友人もその約束を守ってくれたおかげで、今こんなに美しいローレルに乗れています。
――ローレル、本当に綺麗ですよね。門さんはどこが1番気に入っているんですか?
やっぱり、1番はフロントマスクですね!特にヘッドライトが渋くて、イケメンっていうか。全体的にバランスが良い、すごく整った顔をしているんですよ。
――確かにすごく上品な顔をしていますよね。お気に入りポイントはまだありますか?
まだまだあります(笑)。2個目はボンネットマスコット。メインキーにも同じ刻印がしてあるんですけど、このマークのデザインがすごく好きなんですよ。
今のクルマにはこういうのって無いじゃないですか。これも旧車の醍醐味ですよね。
――確かにあまり見ないですよね!じゃあ最後にもう一個教えてください!
はい(笑)。最後は内装で、運転席のインパネ周りが木目になっているんですよ。
これ、フェイクじゃなくて本物の木なので、経年劣化が味になっている感じがして、とっても好きな部分です。
――ローレルに対して愛が溢れまくっている門さんにとって、ローレルはどんな存在になりましたか?
例えるなら「嫁」ですかね(笑)。
たまに、ローレルで通勤するんですけど、その日はウキウキしながら仕事をしています。帰りも乗って帰れるからっていう楽しみもあるんですが、日中ずーっと見ながら仕事ができるじゃないですか(笑)。
顔が本当にタイプなんですよ。僕はアイドルを好きになったことがないんですが、「推し」という感覚に近いんだろうなって思います。
おじいちゃんになっても一生乗り続けたいです。永遠にね。
小さい頃は、お父様のクルマとしてローレルの存在を知った門さん。今では憧れを現実のものにし、夢を叶え、ローレルとのカーライフを日々噛み締めているのだとか。
ローレルの元オーナーさんやご友人はきっと、まだまだローレルとのカーライフを門さんに楽しんで欲しいと願っているのではないでしょうか?
これからどんな素敵なカーライフが二人を待ち受けているのか、筆者もとても楽しみにしています!
(文:秦 悠陽)
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