トゥデイからN-ONEまでホンダの軽自動車を乗り継いで12台。いつも僕を支えてくれたクルマ達
気付けば、いつもホンダの軽自動車が自分の隣にいたと話してくれた「のりさん」。初代トゥデイ(4MT)から始まり、現在はN-ONE RS(6MT)と、実に12台ほど乗り継いできたということです。
のりさんがそうするのは、近所の狭い道をスイスイ行けるという利便性はもちろんのこと、それ以外にも自分の生活に軽自動車がフィットしているからとのこと。
今回は、のりさん×ホンダの軽自動車達 お話をお届けします。
―――せっかくなので、歴代のラインナップを伺ってもよろしいですか?
もちろんです。
初代トゥデイ(4MT)、トゥデイ660cc( 5MT)、トゥデイ 2ドア(3AT)、トゥデイアソシエ 5ドア(3AT)、トゥデイ(3AT)、トゥデイハミング(3AT)、Z TURBO UM4(4AT)、ライフダンク(3AT)、ライフターボ(4AT)、ライフDIVAターボ(4AT)、N-ONE Premium Tourer 4WD (CVT)、そして現在の愛車であるN-ONE RS(6MT)というラインナップです。
5ドアにしてみたり、3ドアに乗ったり、ATに乗ったりMTに乗ったり、色々気分転換しながら(笑)?軽自動車ライフを楽しんでいます。
―――個人的に気になるのは、Z TURBO UM-4(4AT)です。そういえば、ありましたよね〜!
おっ!お目が高いですねぇ。660cc、ミッドシップエンジン、SUVという、ちょっと変わったやつだったんですよ。まぁ、全く売れていなかったんですけどね(笑)。
―――お友達のお父様が乗っていたんですけど、ちょっと変わったクルマだって(笑)、同じことを言っていました。ところで、普通車という選択肢はなかったのですか?
僕には、このサイズのクルマがピッタリくるんです。細い道をスイスイ行けるという使いやすさだけじゃなくて、ちょっと足回りをいじっても660ccなりで、車内は狭くも広くもなく、ホッとするのにちょうどいい。
1人で乗るから、軽スーパーハイトワゴンだと大きすぎて落ち着かないということで、軽自動車の中でもコンパクトな車種を選ぶようにしています。
―――なるほど。ちなみに、足回りをいじるということですが、現在の愛車であるN-ONE RSには何かしているのですか?
最近、MT車を運転していると足が攣るようになっちゃったから、前のN-ONEみたいに車高を下げたり、硬くするといったことはしていないんです。
だけど、シフトをショートストロークにして、ブッシュを変えて、剛性をアップさせるといったことはしています。そうすることで、ギアのシフトフィーリングがすごく良くなって、カチっとしっかり入るようになりました。
というか、本当はMTを買うつもりなんて無かったんですよ。なのに、乗せてもらったら楽しくてねぇ……。ライフの時から使っていたBBSホイールも履かせていないですし、そもそも“RS”というグレードなんだから、これ以上いじらずに乗ります!シンプルが1番だもん!
―――いや、夏までに絶対にいじると思います……(ぼそっ)
あっ、やっぱりそう思う……?
僕らの時代の男性は、MT、車高を落とす、ガッチガチの足周りに乗ってなんぼみたいなところがありましてね。あとは、ノーマルでもかなり車高の低かったトゥデイに6台も乗ってしまったというのも要因な気がします。
今の軽自動車と比べると剛性感は低くて、ふにゃふにゃな感じはするけど、ゴーカート感と突き上げ感があって、なんか速そうな気配がしたんですよ(笑)。それに慣れちゃったから、良いか悪いか、どうしてもトゥデイに近づけちゃうんです。
―――当時、他メーカーにそういったクルマは無かったのですか?
ありましたよ。だけど、それでも僕がホンダ車にこだわったのは、地味で目立たないところに、しっかりとこだわっている所が好きだったからです。
例えば、昔の軽自動車って今よりも安っぽくて、バッテリーに付いているターミナルがプラスネジを止めるようなやつだったんですけど、トゥデイは普通車で使うようなしっかりしたもので作ってありました。車内も鉄板剥き出しでなく、ドアの内張がきちんとされていました。
現愛車でこだわりを感じるのは、フロントドアを閉めたときに「ボフッ」という重厚感のある音が聞こえた時と、ドアを開くときに「シュッ」という空気が吸い込まれる音がした時です。あぁ、自分はちゃんとしたクルマに乗ってるなと思うんですよね。
とまぁ、こんな風に、歴代のホンダの軽自動車はいつだって僕を安心させてくれました。それこそ、人生の苦楽を共にしているから、それもあって離れられないクルマなのかも。
―――そういえば、ライフで北海道に行ってらっしゃいましたよね?送って頂いたお写真の中にありました。
あれは、1泊2日で北海道に行った時の写真です。2日で2000km走ったんですけど、同級生の葬儀で訪れたんです。明るく良く食べる子でね、たくさん良い影響を受けた素敵な友達でした。
そうか、その時はライフが側にいてくれたんだなぁ。人間だから、笑う日も怒る日も泣く日もあるでしょう?僕の場合は、そんな時にホンダの軽自動車がいつも寄り添ってくれました。だから、冗談抜きに、人生の伴侶みたいな存在なんですよね。
時代と共に、環境や自分も変わっていきましたが、そこにはいつも、丸っこい小さい軽自動車が僕を迎えてくれました。そして、きっとそれはこれからも変わりません。
今のところ、ノーマルで乗っていきたいと話してくれた のりさん。単なる移動手段ではなく、自分に寄り添ってくれるのがホンダの軽自動車だと自信満々に答えてくれました。
(文:矢田部明子)
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