[S耐向上委員会Vol.3]影山正彦選手「S耐マシンで公道レースをやってみたい!」

スーパー耐久をもっと盛り上げるために、いろいろな方がお持ちの想いやアイデアをお届けするGAZOO.comのコンテンツ「S耐向上委員会」。
第3弾は、第2戦富士24時間にレースでST-4クラス 885号車 SHADE RACINGからスポット参戦した影山正彦選手です。

影山選手は、スーパーGTの前身でもある全日本GT選手権(GT1クラス)の初年度から2年連続タイトル獲得や、ル・マン24時間での表彰台といった活躍はもちろん、全日本ツーリングカー選手権や国内トップフォーミュラのF3000/フォーミュラ・ニッポン、ニュルブルクリンク24時間など、幅広いレースで活躍したドライバーです。

そんな影山選手ですが、スーパー耐久のことをとても重要なレースだと思っていらっしゃる一方、スーパー耐久で実現してほしい夢も語ってくれました!

市販車に近いレースは永遠に続く

アルテッツァでグループN+というクラスに参戦したのが最初のレースですが、富士フレッシュマンレースや全日本ツーリングカー選手権など、市販車ベースのレースにもたくさん参戦してきました。

スーパー耐久も市販車に非常に近いカテゴリーで、自分たちが乗っている車がレースをやっていることに親近感を持っている根強いファンの方がたくさんいます。
また、市販車に近いレースというのは永遠に続くと思いますし、そういう意味でスーパー耐久は大事にしなくてはいけないし、これからも発展していくと思います。

そして、市販車に近いということは、メーカーにとってパーツやエンジンの耐久性のテストもでき、開発にもつながると思いますが、あくまでレギュレーション上の改造範囲をあまり広げないようにして欲しいですね。

僕は86/BRZレース(2022年からGR86/BRZカップにリニューアル)のレースディレクターを務めさせてもらっていますが、スーパー耐久、さらにスーパーGTといいステップアップの関係ができていると思います。

富士スピードウェイを起点に公道レースをやってみたい

日本は道路事情などの問題で公道レースがやりづらいという壁がありますが、僕としてはニュルブルクリンクみたいに富士スピードウェイを起点として一般道をつなげてレースができたらいいなあと勝手に思っています。
例えば、山中湖を周って帰って来るようなレースって面白いと思いませんか!?

日本は自動車大国ですし、ぜひ公道レースが実現してほしいですよね。スーパーGTではハードルが高いと思いますし、ラリーの延長といった感じで、スーパー耐久の車でやってもらえたら最高ですよね。

これってすごい話題性が大きいですし、海外でも反響があると思うので、ぜひスーパー耐久が切り開いていって欲しいです。

あと、熱海って本当にモナコとそっくりなんですよ。熱海での市街地レースもやれたらいいなあ!

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いかがだったでしょうか。市街地レース本当に実現してほしいですよね!!!!!
もしくは、富士スピードウェイでしたら、敷地内の外周路とショートサーキットなどをつないだコースを設定してみても、すごく興奮するレースができるかもしれません。

影山選手が「あまり改造範囲を広げないようにして欲しい」とお話いただきましたが、それに対してスーパー耐久機構の事務局でテクニカルマネージャーを務める松崎 穣さんから、改造に関しての基本的な考え方を教えていただきましたのでご紹介しましょう。

車両の改造については、安全性、耐久性、整備性の中からいずれかの理由で申請いただくこととなります。
また車両の改造範囲について、ST-1~4クラスは、各クラスの速さと耐久性のバランスを考え、ST-5クラスよりは改造範囲を広めに設定しています。
ST-5クラスは、最も改造範囲が狭く、車両製作費を抑えることにより参加しやすいクラスであることを目指しております。

JAFのN1規定※が基準となりますが、新型車両の生産状態や部品の流行を考慮しつつ、その年ごとに変更範囲を調整しています。
何でも改造できる訳ではない中でマシンを造り、コース上での攻防を繰り広げていますが、逆に規則で決められた範囲の中で重箱の隅を突いて遊ぶような楽しみもマシン製作にはあるのかもしれません。
※市販車をベースとし改造範囲が限定された限りなく市販車に近いレーシングカーの車両規則

ただマシンを速くするためでは改造の申請ができないのですね。
確かに、最低重量でそれぞれのマシンパフォーマンスのバランスを取っているので、それを崩すような改造は受け付けられないのかもしれません。

車両の改造規則については、こちらの記事もチェックしてみてください。

 

(文:GAZOO編集部 山崎 写真:スーパー耐久機構、折原弘之、GAZOO編集部)

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