[S耐向上委員会Vol.13]ジェイク・パーソンズ選手「スーパー耐久はユニークで海外でも絶対人気になるレース」
スーパー耐久をもっと盛り上げるために、いろいろな方がお持ちの想いやアイデアをお届けするGAZOO.comのコンテンツ「S耐向上委員会」。
第13弾はST-1クラス 47号車D'station Racingのジェイク・パーソンズ選手です。
オーストラリア出身で現在27歳のジェイク選手は、2012年にレーシングカートの世界選手権に出場、それ以降プロドライバーとしてオーストラリアのフォーミュラ・フォードやフォーミュラ・マスターズ・チャイナ、インディカーのジュニアカテゴリーなど、フォーミュラカーで実績を積み上げてきました。
そして2017年に来日し、スーパーGTのGT300クラスや全日本F3などにも参戦、スーパー耐久は2019年にST-TCRクラス(IDI GOLF GTI TCR)、2021年にST-Zクラス(5ZIGEN AMG GT4)に、そして2022年はD'station RacingからST-1クラスのD'station Vantage GT8Rのドライバーとして参戦しています。
ジェイク選手は今年で来日6年目、日本のレースのどこに魅力を感じているのか、そしてスーパー耐久はジェイク選手にどう映っているのか伺いました。
スーパー耐久は海外で人気のパーツブランドのチームも参戦
日本に来た理由は、日本のレース業界にとても興味があったからです。それというのも、日本にはホンダ、日産、トヨタなど有名な自動車メーカーはもちろん、5ZIGENやエンドレスなど海外でもみんな好きなパーツメーカーもたくさんあるからです。
そして、スーパー耐久はとてもユニークで珍しいレースだと思います。スーパーGTに参戦しているチームもあれば、パーツメーカーのチームもあったり、ジェントルマンドライバーのチームがあるなど、いろいろなチームがミックスされているからです。
クラスも9個あってこれもすごいし、GT3マシンや4WD車、さらには水素エンジン車まで車種もバラエティに富んでいますし、レース中のアクションも多くてすごくおもしろいと思います。
D'station Racingに加入したきっかけは、マネージング・ディレクターでもある藤井誠暢選手と以前から話をする機会があったことと、2022年のスーパー耐久の富士24時間レースに、スーパーGTで別のチームですが同じホンダのNSXに乗っていた松浦孝亮選手と一緒に助っ人ドライバーとして加入しました。
実は松浦選手が藤井選手から助っ人としてST-1クラスに乗って欲しいとオファーを受けたときに、「ジェイクが今年は何も乗れていなく一度チャンスをあげて欲しい」と強く推してくれたことがキッカケです。
そして、その時の走りを認めてもらえて、引き続きD'station Racingからスーパー耐久の残りのシリーズに参戦できることになりました。
知ってもらえば海外でも人気レースになれる
日本のレースファンならスーパー耐久を知っていると思いますが、海外ではほとんど知られていないですし、スーパー耐久の「タイキュウ」というのも意味が分からないため、海外の人がインターネットやSNSでスーパー耐久の情報にたどり着くのは難しいですよね。
ですので、例えば英語の実況があるライブストリームだとか、英語のSNSとか、そういうものがあると海外からのアクセスがもっと簡単になるんじゃないかなと思います。
スーパー耐久にはスーパーGTやWEC(世界耐久選手権)のチームも出ていたりして耐久レースとしてのレべルも高いですし、たくさんのR&D(研究開発)のチームもあって、そういったことを知っていたらとても興味が湧くと思います。
また、レースの途中でレポーターとカメラがチームのピットに来てインタビューするのも面白いですし、これはスーパー耐久のストロングポイントだと思います。
特に、海外でもみんな買っているエンドレスとか5ZIGENだとかのパーツやチームについては、インタビューとかパーツの説明とか聞きたいはずです。
レース中に海外のファンからチャットで質問を受け付けて、チームにインタビューする時に聞いてもらうなど、インタラクティブなライブストリーミングがあったらもっと人気が出るんじゃないかと思います。
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実は日本語がかなり話せるジェイク選手。すべての質問へ丁寧に日本語で答えていただき、とてもまじめな人柄が伝わってきました。サーキットにお越しの方は、チャンスがあればぜひ話かけてみてください。
あと20年くらいは日本でレースやビジネスをやっていきたいということですので、いろいろなレースでの活躍を応援することができそうですね。
そんなジェイク選手といま一緒にある計画を立てているという、スーパー耐久機構の桑山晴美事務局長にコメントをいただきました。
モータースポーツだけでなく、かっこいいクルマが好きな方は世界中にまだまだたくさんいると思います。
市販車の強味も生かし、YouTube「S耐TV」とは異なる切り口で、スーパー耐久を世界に向け伝えていけるといいなぁと考えております。
海外への発信が成功して、「SUPER TAIKYU」というレースが世界のレースファンを熱くする日が来ることを想像すると、楽しみで仕方ないですね!
(文:GAZOO編集部 山崎 写真:折原弘之、GAZOO編集部)
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