[S耐向上委員会Vol.21]藤波清斗選手が思う、S耐ならできるもっと触れ合うファンサービスとは?
スーパー耐久をもっと盛り上げるために、いろいろな方がお持ちの想いやアイデアをお届けするGAZOO.comのコンテンツ「S耐向上委員会」。
第21弾はST-Xクラスに参戦する81号車 GTNET MOTOR SPORTSの藤波清斗選手です。
もともと親御さんがレースをやりたかったもののできなかったということで夢を託され、6歳からレーシングカートを始めたという藤波選手。
2010年、15歳でCIK-FIA Asia-Pcific Championship(KF2クラス)でチャンピオンを獲得するなど活躍、2012年からフォーミュラチャレンジ・ジャパンを2年、そしてまだ19歳という若さの2014年からずっとスーパー耐久に参戦しています。
スーパー耐久に参戦し続けて結果を残していくことで、SUPER GTへの参戦も叶い、2022年はGT300クラスで2回目のチャンピオンに輝くという実績を持つ、まさに“スーパー耐久出身”のトップドライバーです。
そんな藤波選手に、スーパー耐久を盛り上げるためのアイデアを伺いました!
S耐出身ドライバーとしてステップアップできた
僕が8年前にスーパー耐久に初参戦した時には、若いドライバーなんて全然いなかったんです。
当時からジェントルマンドライバーとプロドライバーがチームで組んだり、SUPER GTでも活躍しているドライバーと一緒にレースができたりと、ハイレベルなレースながら参戦できるチャンスのあるレースですよね。
今ではメーカー育成の若いドライバーもたくさん増えましたし、SUPER GTへのステップアップに向けてのいい練習の場にもなります。ジェントルマンドライバーもたくさんの距離を走ることができるので、そういうところもとても魅力のあるレースだと思います。
クラスごとのバトルも熱いですし、レベルもすごく高いですよね。ST-5クラスは一番下のクラスとはいえ、一番台数も多くてすごく盛り上がっていると思うし、ST-3クラスもSUPER GTなんじゃないかというくらいのドライバーが揃っていると思います。
ST-XクラスやST-Zクラスは、プロドライバーのタイムはそれほど変わりませんが、Aドライバーのジェントルマンドライバー同士の予選とか決勝のレースラップとか、その差が戦略やレース結果に直結したりするので面白いですよね。
本当に見切れないほど見どころがたくさんあるレースですし、レース内容もすごく濃いと思います。
クラスの数も増えて、参戦台数も増えてきて、さらに24時間レースなども始まって、どんどん盛り上がってきていると思うので、僕ももっと盛り上がるように協力していきたいと思っています。
僕はメーカーの育成ドライバー出身ではなく、ここで経験を積んできたS耐出身のドライバーなので、スーパー耐久からSUPER GTへステップアップする道のりを作れたのかなと思いますね。
スーパー耐久ならできるもっと触れ合えるファンサービスを
今はまだコロナなので難しいかもしれないですが、ファンと触れ合う機会をもっとスーパー耐久側とチーム側が一緒になって作っていけたらと思います。
ファン向けのピットのツアーとかいいと思います。例えば、9クラスあるので、10名ごとにグループを作って1クラス1チームのピットへのツアーを実施すれば、少なくとも90人がそういった体験ができる訳じゃないですか。
20分くらいでも、ピットに来られて、クルマを間近で見られて、ドライバーから説明してもらったりしたらすごくうれしいと思うんですよね。
それを7戦やれば年間630人の方に体験してもらえるし拡散してもらえますし、身近に感じるチームができたら応援してくれると思います。
現地での抽選とかにするとこのピットツアーに参加したいからと観にきてくれる人もいると思うので、ぜひやってみたらどうかと思います。
多少時間に余裕のあるスーパー耐久だからこそできるファンサービスをもっといろいろやっていけたら盛り上がりますよね。
あとは、サーキットに来るのも大変じゃないですか。せっかくST-Qクラスができたりして話題もいろいろあるので、まだサーキットに観戦に来たことがない方を10名とかでもいいから送迎とホテルとチケットつきで招待してあげたりすると話題になりますよね。
S耐TVもたくさん見られていますし、その中継の中で告知とか実施した様子をレポートしてあげるとかするだけでもすごく効果的だと思います。
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スーパー耐久という場で腕を磨きトップドライバーへの道を切り開いてきた藤波選手。
こういった若手ながらスーパー耐久、そしてSUPER GTもよく知る藤波選手だからこそ、どのようなファンサービスができるのか、そしてどんなファンサービスが喜んでもらえるのかが分かったうえでお話しいただき、とても参考になりました!
2022年の最後の2戦はパドックパスも発売され、ようやく以前のサーキットの姿に戻りつつあるスーパー耐久。来年はもっと笑顔あふれるサーキットになってくれるとうれしいですよね。
(文:GAZOO編集部 山崎 写真:折原弘之、GAZOO編集部)
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