憧れのクルマはやっぱり最高! ホンダ S660で過ごす毎日が楽しい思い出に

  • ホンダ・S660

家族そろってクルマ好きという一家で育ったNao.さんは高校生のころからサーキットでレース観戦が趣味だったというほどのクルマ好き。そこに展示されていたホンダ S660に一目惚れ。「いつかは乗りたい!」という夢を抱いていたのだとか。

社会人になってその夢を叶えてかつて憧れたクルマを手にすると……、想像以上の楽しい毎日が待っていたそうです。

そんな、Nao.さん×S660のお話です。

――Nao.さんはS660に乗られているということですが、これまではどんなクルマに乗ってきましたか?

高校を卒業してすぐに乗ったのがダイハツのミラで、1年4ヵ月ぐらい乗ったのですがその後にこのクルマを手に入れました。

――S660に買い替えようと決意した理由は?

高校生のころに鈴鹿サーキットのファン感謝祭に行ったんですね。その時にS660が走っている姿を見たのですが、これで一目惚れしちゃって(笑)。この時以来憧れのクルマになったんですよ。

ある時、父が乗っていたクルマを欲しいという知人がいたので譲ることになったんですが、それでクルマがなくなった父が「(私が乗っていた)ミラをもらうから、Nao.はS660を買えばいいんじゃない?」って言ってくれて。

私としてはもう少しお金を貯めてから買おうかなと思っていたんですが、せっかくの機会だから乗り替えちゃえ!って。

――まさに天のお告げみたいな感じですね!

  • ホンダ・S660とオーナーのNao.さん

そうですね(笑)。それでディーラーさんに相談しに行ったんです。最初、ボディカラーは茶色を希望していたんですが、それだと翌年の2月まで納車待ちになると言われたのでどうしようかなと思っていたんです。

そうしたら、タイミングよく私の中で第2希望だったグレー色のS660にキャンセルがあったので3週間程度で納車できるという状況だったんです。

私が購入した時期はS660がデビューして2年後とかでしたが、当時はそれでも納車まで半年待ちなのが普通という状況だったから、ホントにラッキーでしたね。

――新車で購入しようとしていたわけですが、オプションとかの希望はありましたか?

いや、逆にオプションで何かを付けたいというのはなかったんですよ。しいて言えば駐車場が狭いのでバックカメラだけ付けました。

私自身がカー用品を扱っているメーカーで働いていたので、最低限のものだけ付けてあとから必要なものを付ければいいかなという感じで考えていました。

――3週間後に納車され、念願のS660オーナーになってうれしかったのでは!?

私の中では2台目にして新車に乗れることがとにかくうれしくて、お店に行くまでルンルン気分でした(笑)。

サーキットで見て憧れたクルマではありますが、お店で買う時は実車を見なかったので、間近でS660と対面するのは納車の時が初めてだったんですが、とにかく感激したし、うれしかったのを覚えています。

  • ホンダ・S660の左サイドビュー

――いよいよ初めて運転!という時の第一印象はどうでしたか?

最初の印象はとにかく「(車高が)低!」でしたね(笑)。ミラと比べると半分くらいの高さしかない感じだったんですよ。弟と一緒に乗ったんですが2人して低い低いって言いながら乗っていました(笑)。

窓もオープンにして走っていたんですが後ろからエンジン音が聞こえるのがとにかく新鮮で。まるでゴーカートみたいでテンションが上がりました。

――一目惚れということは、デザインが気に入っていた感じだと思いますが?

そうですね。私としてはS660のリア部のデザインが好きなんですよね。同じようなタイプのクルマで言うとコペンも当然候補には上がっていたんですが、私の中でリアのデザインがあまり好みではなくて……。

丸みを帯びたものよりはカクっとしていて欲しいなって思ったのでこっちを選びました。

――お仕事がカー用品を扱うメーカーということで、職場にはクルマ好きな方も多いのかなと思いますが、S660にしてからの反響はどうでしたか?

私の周りではまだS660に乗っている人が少ない時期だったということもあり、みんなから「乗せて!」ってせがまれましたね(笑)。みんなクルマ好きばかりだからとにかく気になるみたいで反響はすごかったです。

みんなから「乗せて乗せて!」と言われていたので、ドライブがてらこのクルマでお昼を一緒に食べに行くようになりました。

ただ、男の人で背が高い方だと乗る時にアタマをぶつけたりしていましたけどね(笑)。

――お友達からの反応はどうでしょう? Nao.さんのクルマ好きを知っている面々ばかりだから、もしかしたら職場の方と同じリアクションでしたか?

みんなから「よかったやん!」って祝福してもらえましたね。私の影響なのか最近は友達もクルマに凝るようになってきた子が多くて、一緒に乗りたいという子も結構いましたね。

友達の職場に迎えに行くこともあったんですが、このクルマだと喜んでくれますね。

――お出かけの頻度も増えたかなと思いますが、初ドライブはどうでしたか?

最初は福井県のほうまで行ったんですよ。私が住む三重県のエリアからだと高速で行っても1時間ちょっとでつくくらいの距離間なので、ちょっとした旅行にはピッタリで。

「海鮮料理が食べたい」という理由だけで出かけたんですが、帰りにゲリラ豪雨に襲われて。ミッドシップ車であるこのクルマに乗るのにまだ慣れていない時期だから、前のクルマと比べると滑りやすいのでとにかく安全運転で帰ってこないとって思いながら運転したのを覚えています。

ただ、その時の雨のおかげで「リップスポイラーを付けないとな」って思ったので、すぐに注文しました。接地感があまりなかったのですが、これを付けてからはだいぶ変わりました。

――Nao.さんみたいなイマドキの女性でミッドシップ車の乗り心地やリップスポイラーの必要性を話せる方って少ないと思います(笑)。購入して6年ほど経って徐々にカスタムのもされているようですが、もともとカスタムはする気でしたか?

  • ホンダ・S660のリヤビュー

はい。というのも職場にS2000に乗っている人がいて、その方がサーキットで走っている姿を見ていたというのもあるし、子供のころから「頭文字D」が大好きだったので「クルマはイジるもの」というイメージが強くて(笑)。

買った時はノーマルで乗るつもりでいても、気が付いたらネットでエアロパーツをあれこれ物色していました。

――現在のカスタムのコンセプトは?

純正の形を崩すことなく個性を出したいなって。人と被るのは嫌なのでホイールをゴールドにしてみるとかしましたが、あまり派手にしたくないので個性は出しつつ、純正の良さを引き出すようにはしているつもりです。

――結構オフ会にも参加しているみたいですが、ユーザー参加型のイベントにはよく行かれるんですか?

  • ホンダ・S660と鈴鹿サーキット

買った当時はほとんど参加していなかったです。というか、そのころは他の人のS660を見たことがなかったんですよ。

イベントに参加するようになったキッカケは購入して1年後くらいに観に行ったスーパー耐久のパレードランにS660の大規模なイベントを主催している方が参加していたので「そういうイベントって、どうやったら参加できるんですか?」って聞いてみたんです。

その時にイベントに誘ってもらって、出るようになって今に至るって感じです。

――初のオフ会イベントは結構刺激的だったのでは?

刺激的でしたね。みんな同じクルマなのに、顔がみんな違うんですよ。一緒のクルマがないくらいで。最初はノーマル仕様に見えたのにどこかが違うという感じで個性があって。もう何度も参加していますが、何度行っても楽しいですよね。

そこで仲良くなった方とはプライベートでも仲良くしてもらったり、私の親世代の方とも知り合って悩み相談に乗ってもらったりして、幅広い世代の方と仲良くできるようになりました。

  • ホンダ・S660のオフミーティング

――このクルマで行ったドライブで1番印象深いものはありますか?

群馬の榛名山など、「頭文字D」の聖地巡礼ドライブをしたことですね。
「あのクルマでよく群馬まで行ったな」って周りからは笑われましたけどね。片道で5時間はかかるし、道は荒れていたので体はバキバキになりましたけど楽しかったです。

あとは一時期、奈良県の針テラスのほうまで行く道のりが楽しくてハマってしまい、そこで売っているカップ麺の「どん兵衛」の関西だしバージョンが欲しくて、三重から奈良まで毎週出かけるということをしていた時期もあります。

それやっていたころは半年で2万キロも走っちゃいましたけど(笑)。

――それだけ走っていると、故障や不具合が起きたということはありませんでしたか?

それがほとんどないんですよ。買ってから1年後に1回だけ初期不良がありましたが、それもメーカー保証で修理もできました。

――改めて、このS660で特に気に入っているところはどんなところですか?

デザインもそうですが、運転席の乗り心地ですかね。みんなからは「乗りづらくない?」と聞かれますが、私にはピッタリサイズで。車内にいると落ち着くし。

私自身が硬い乗り味が好きだから、車高調で硬くしているのも私好みになっていいなって。完全に助手席のことを無視していますけどね(笑)。

  • ホンダ・S660の運転席

――今後、このクルマで考えている予定などはありますか?

フラッシュエディターを入れて、エンジンのコンピューターを好みの仕様にしたいというのと、SUPER GTの開幕戦を観に岡山国際サーキットまで行きたいなーっていうのはあります。

今でもサーキット観戦が大好きで今年もスーパー耐久の開幕戦を見に行ったりするのですが、このクルマで岡山まで行きたいって思います。

――では、このクルマってNao.さんにとってどんな存在ですか?

相棒というか、家族というか。いないと生活できない存在というか……。

以前、追突事故に遭って3ヵ月ほど乗れない時期があったんですが、1週間も経たずにS660が恋しくなってしまって。それで精神的に病んでしまって、それが理由で1ヶ月会社を休んでしまいました……。

――それは重症でしたね

職場の方からも「メンヘラか!」ってツッコまれました(笑)。飛び石とかは仕方ないにしても事故は初めての経験だったし、受け入れられなかったところもあって。

肉体的にも腰を痛めたというのはありますが、それよりも精神的に辛かったのが大きかったので。だからもうこのクルマとはできる限り離れたくなかったのですが……。

――何か続きがありそうですね?

実は先日結婚したので、将来子供ができた時のこととかを考えて、S660よりも大きいクルマにしないとということになって先日シビックを注文したんです。
なので納車されるまでのあと2年くらいしかこのクルマとは一緒に過ごせないんです。

でも両親が私のS660に引き継いで乗ってくれるというので、お別れせずに実家に帰れば会える感じなのでいいかなって。私だけでなく、家族もこのクルマを好きでいてくれてうれしいですね。

  • ホンダ・S660のミーティングのロゴ

いい巡り合わせで高校生のころから一目惚れしていたというクルマ、S660を手にしたNao.さん。クルマ関係の仕事に就くほどクルマが大好きな彼女なだけにこのクルマの乗り味はもちろん、カスタムにも精力を注ぐなどとことん楽しんでいた様子がうかがえます。

ご結婚されたことで手放す日が見えているということですが、クルマ好きのご両親が引きとってくれるということでお別れせずに済むそうです。

これからもこのS600、そしてシビックで旦那さんとの楽しい日々を過ごしてください!

【Instagram】
Nao. さん

(文:福嶌弘)