兄弟で走る横浪スカイライン。初の愛車で最高の相棒のスプリンター・トレノ

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)

今回の取材対象者である「世良さん」は、3兄弟の末っ子とのこと。兄弟全員がクルマ会社に勤めているほど、一家揃ってクルマ好きなのだそうです。

そう話す世良さんの愛車は、TE27のスプリンタートレノ。社会人になって初めて購入したクルマを、整備しながら大切に乗っていると話してくれました。

さて、一体どんな時を愛車と過ごしてきたのでしょうか?
今回は、世良さん×スプリンタートレノ のお話をお届けします。

――兄弟全員が、クルマ会社に勤めていらっしゃるんですね。

そうなんです。だから、お正月などに集まると、クルマ関係の話もまあまあ出たりします。なんなら父もクルマ好きだから、一家でクルマの話をしているかもしれない……(笑)。

中でも僕と1番上のお兄ちゃんは旧車に乗っているから、「トヨタ共販から部品が出てるぞー」などの、クルマにまつわる話は特にしていますかね。

――ちなみに、お兄さんの愛車は何ですか?

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)とダルマセリカ

ダルマセリカです。地元が高知県なんですけど、兄と帰省するタイミングがあえば、横浪スカイラインにツーリングに行きますよ。

――仲が良くて羨ましいです

そうですね〜、昔から仲は良かったですね。僕がクルマ関係の仕事に就こうと思ったのも、2人の兄姉の影響ですしね。

1番上のお兄ちゃんが自動車の大学に入って、お姉ちゃんも自動車メーカーに就職して。特にやりたいこともなかったし、じゃあ僕もって感じで追いかけたんですよ。

だから、後悔した事もあったんです。
頭文字Dの影響で速いクルマに憧れたし、家族でクルマの話をするのも好きだったんですけど、そういう流れでクルマ関係の仕事に就いてしまったから、本当は向いてなかったんじゃないか?なんて心が折れそうになる時もありました。

――そうだったんですね

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)の左フロントビュー

そんな時に僕を慰めてくれたのが、家族でありトレノだったから、やっぱりクルマが好きなんだなって再確認出来ました。トレノは、何時でもどんな時でも自分を受け止めてくれた最高の相棒だと思っています。

――クルマ関係の仕事に就いたこと、後悔していませんか?

いいえ。この仕事をやって良かったと思っています。

――そう思うということは、やっぱりこれで大正解だったんですね! ところで、トレノに乗りたいと思ったのは何故ですか?

キッカケは、さっきも少しお話ししたんですけど頭文字Dでした。作中に登場するキャラクターが乗っていて、乗ってみたいなと思ったんです。それで、知り合いに探してもらって、TE27のスプリンタートレノを見つけてもらいました。

で、商談したんですけど、ファーストコンタクトは「お断りさせていただきます」だったんですよ。

――おお……。じゃあ、そこから口説き落としたわけですね

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)のリヤビュー

いや、それがですね、残念……と打ちひしがれていた15分後に、やっぱり買ってください!と電話がかかってきたんです。

その15分で先方に何があったかは分かりませんが、あれほど一喜一憂させられた15分間は後にも先にもこれだけです(笑)。

――あはは(笑)!結果オーライってやつですね。実際に手元に来て乗ってみてどうでしたか?

すっっっっごく楽しかったんです。

――めっちゃ溜めましたね(笑)

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)のエンジンルーム

いや、本当にそれくらい楽しくて。まず、音が良いんです!身体に重い音がズシっとくるんですよ。
それと、何とも言えないキャブの吸気音と排気音。筆者さんも1度聞いたら引き込まれちゃうと思います。

音以外だと、車高が低いから地面スレスレを走っているのを味わえるところが1つ。
2つ目は、僕のトレノはTOYOTAでオーバーフェンダーが最初についたクルマということもあって、タイヤが大きいんです。だから、地上をガッツリ掴んで走っている感じがすることもかな。

ラッキーなことに、前のオーナーさんがタコ足を付けるなどして、トルクや加速をパワーアップさせるようなカスタムをしていたんですよ。
だから、特に何の不満もなく日常使いが出来ています。僕のトレノは、すごく快適らしいですからね。

――らしい?

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)の運転席

そうなんですよ。初めて買ったクルマだから他のに乗ったことがないし、ノーマルの個体に乗ったことがないから分からないんです(笑)。でも、みんなが言うならそうなんだろうなと思っています。

――このカスタムは良い!という箇所はありますか?

お兄ちゃんから譲り受けた車高調ですかね。お互いのパーツを流用できるので、お古をもらっちゃいました(笑)。

ほかには、一緒ではないんですけど、ホイールもお兄ちゃんがマークIIで僕がマークIIIなんかにしてみたり、兄弟で楽しんでます。今後は、1750ccのエンジンにしようかなと思っているんです。

――何故ですか?
丈夫だと聞きますし、兄が2000ccなので、後ろをついて行くという意味でも、それでいいのかなって。

  • トヨタ・スプリンター トレノ(TE27)の左サイド

世良さんがお兄様に支えてもらったというように、きっと、お兄様自身も世良さんに助けられている部分はあるでしょう。セリカとトレノのパーツを共有するように、2台と2人は深い絆で繋がっているのです。

(文:矢田部明子)

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