やっぱりオープンカーに限る! フェアレディZ(HZ32)で楽しむ“非日常”ドライブ

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)

今回取材させて頂いた「JUNさん」は、いまでこそオープンカーの魅力どっぷりとハマっていますが、元々あまり興味がなかったそうです。むしろ、屋根を開けて走るなんて恥ずかしい……と苦手意識すらあったと話してくれました。

そんなJUNさんに転機が訪れたのは、2022年1月のこと。その時は、Z32型フェアレディZのラインナップにコンバーチブルがあることを知らなかったところから始まったのです。

今回は、JUNさん×フェアレディZ(HZ32)のお話をお届けします。

―――絶滅危惧車と言われている、フェアレディZコンバーチブルが欲しいというわけではなかったのですか?レアなクルマに乗りたい!とか、そういった理由もあったのかな?と……。

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)とフェアレディZ(Z33)

ん〜。正直なところ、初めは特別な思い入れがあった、というわけではなかったんです。

話を遡ると、Z33型のフェアレディZに乗っていたときに、仲良くしているショップの社長さんから「そのクルマを譲ってもらえないか?」と言われたのが始まりでした。ちょうど乗り換えようと思っていたタイミングだったので、快諾して手放しました。

その何年後かに「お前、Zが好きなんだろう?こんなZがあるんだけど、どうかな?」と、写真が3枚送られてきたんです。おそらく、社長さんは心のどこかで、Z33を無理に手放させてしまったんじゃないか?と責任を感じてらっしゃったのかな〜なんて。もちろん、実際は全くそんなことなかったんですけどね!

―――なるほど。でも、“Zが好き”というのはあったんですね

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)のフロント

ん〜。スポーツカーには乗りたかったけど、Zにこだわっていたというわけではない、が本音です。

当時乗っていたスポーツカーに気軽に乗れなくなっちゃって、ずっと車庫保管という勿体無い状態だったから、それなら乗りたい時に乗れるスポーツカーにしようと考えていたタイミングでお話を頂いたという感じです。

Z32の状態を聞くと納屋保管ということだったし、緑でちょっと変な色だけど(笑)、まぁ走れれば良いかと現車を見ずに購入しました。ところですよ……。

―――い、嫌な予感が……

  • オープンにした日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)の運転席

まず想定外だったのは、オープンカーだったことですよ。えっ!? このクルマって、コンバーチブルの設定があったんだ! から入りました(笑)。

―――おおおお…(笑)

しかも僕ね、オープンカーがあまり好きじゃなかったんですよ。

―――な、なんて言えば……。

そうなりますよね〜(笑)。どうしようかなと思っていたんですけど、クルマの周りをぐるっと回ってみると「なんか、カッコええやん!」となって、50歳をすぎてオープンカーデビューしてしまいました。

うれしい誤算だったのは、グリーンパールのボディカラーが光の加減でちょっと濃い紺に見えたり、すごく良い色だったということです。

―――それは良かったですね♪ところで、状態はどうだったのですか?

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)の整備の様子

4〜5年間くらい眠っていたから、フロアやブレーキ周りなどでダメになっている部分はあったけど、全体としてヤレている印象はありませんでした。

気になる部分をなるべく純正部品で修理してもらって、2ヶ月で仕上げてもらって、初のオープンカーデビューをしたわけですけどねぇ……。

―――ど、どうでした?

めっちゃくちゃ良かった!! まずは、開放感が良い! 空を見上げたり、納車後間もなく桜の季節で堪能できたし、仕事で移動する時も山沿い海沿いを走るようになりました。

あとは、クルマに合わせてグリーン系のキャップやハットをいくつも買って、どれを被ろうかなと悩むことが増えましたね。ハットは型崩れしちゃうから、持ち運び用の缶まで輸入雑貨屋さんでボディ色に合わせて緑と他色の2缶買ってしまいました。あとは……

―――オープンカーは苦手と仰っていたのに、虜になっているではないですか!帽子まで買うようになっちゃってる

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)と開聞岳と菜の花

ま、まあね。でも、1人で走るのは流石に恥ずかしいから、仲間でツーリングに行った時や、旅行に行った先でオープンにするようにしています。

この三角のおにぎりみたいな山とちっちゃくZが写っているのは、鹿児島の指宿にある開聞岳で、1番のお気に入りの写真です。桜島付近を走った時は、火山灰で埃っぽくなりながらシャッターを切るなんてこともありましたよ。ちなみに、これもまた一興だと楽しんでいます。

乗り心地は常にゴトゴトギシギシで良くはないけど、それでもオープンの魅力に負けてしまって走っちゃうんですよね。ボディ補強もしたし、ショックアブソーバーもカヤバのに変えたんだけどなぁ。

なんだけど、このクルマの良いところは走りではなく、非日常を味わえるところだから、このままで良しとします!

―――楽しんでいる感じが伝わってきます

そうそう、走りとは関係ありませんが、ファミリーカーの横に停車した時に、子供がじぃーーーーっとZ32を見てくれるのもすごくうれしいんです。将来、クルマ好きになるのかな? なんて期待してしまいます(笑)。

あとは、このクルマに乗るようになってから、色々な友人と知り合えたのも良かったと思っています。それこそ、オープンカーじゃなかったら出会わなかったであろう人たちだから、それもZ32に感謝ですね。

  • 日産・フェアレディZコンバーチブル(Z32)と海

今後も、色々な場所に遠征したいと話してくれたJUNさん。食わず嫌いしていたオープンカーが、こんなにも自分の人生を華やかにしてくれるとは! と終始ウキウキと話して下さいました。今後も、色々な場所を走って下さいね♪

(文:矢田部明子 写真:JUNさん提供)

MORIZO on the Road