2024 WRC 第8戦 ラリー・ラトビア レポート

  • 69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

目次

1.スケジュール
2.チーム&ドライバーズ / コ・ドライバーズ
3.ランキング
マニュファクチャラーズランキング
ドライバーズランキング
4.レース 結果&レポート
・第1戦 ラリー・モンテカルロ 結果 レポート
・第2戦 ラリー・スウェーデン 結果 レポート
・第3戦 サファリ・ラリー・ケニア 結果 レポート
・第4戦 クロアチア・ラリー 結果 レポート
・第5戦 ラリー・ポルトガル 結果 レポート
・第6戦 ラリー・イタリア サルディニア 結果 レポート
・第7戦 ラリー・ポーランド 結果 レポート
・第8戦 ラリー・ラトビア 結果 レポート
5.WRCとは

第8戦 ラリー・ラトビア レポート

ラリー・ラトビアのステージはグラベルで、隣国のエストニアや、フィンランドと同様にハイスピード・グラベルラリーに分類されるが、WRC初開催のため多くのドライバーにとって未知なるラリーとなる。
全体的に緩い高速コーナーが多く、路面はスムースでフラットなセクションが大部分を占めるが、路面の土質が比較的軟らかいことから、同じステージを2回目に走行する際は轍ができやすく、特に雨が降り路面がウェットコンディションになると深い轍が刻まれ、クルマのコントロールが非常に難しくなる。

DAY1
ラトビアの首都リガの郊外で、通常のスーパーSSと比べるとかなり長い全長11.13kmのスーパーSSが1本行われ、ロバンペラがベストタイムを記録し首位に、オジエがヌービルと同タイムの総合2位に、エバンスが総合5位に、勝田が総合6位となった。

DAY2
この日より本格的な戦いがスタート。リガの西側エリアで、4日間で最長となる合計7本、距離120.92kmのステージが行なわれた。7本のステージのうち3本は一度しか走行せず、SS4とSS7に関してはステージの一部が重なるなど複雑な構成の一日。朝から概ね好天に恵まれ、路面はほぼドライコンディションであった。
ロバンペラは、オープニングのSS2でベストタイムを記録。またSS6からSS8にかけ3ステージ連続でベストタイムを記録し、首位で一日を走り終え、オジエが総合3位に、勝田が総合4位に、エバンスが総合7位につけた。

DAY3
サービスパークが置かれるリエパーヤの東から東北にかけてのエリアが戦いの主舞台、ステージは合計8本、距離104.00kmとなる。ステージの上空には朝から青空が広がり、気温は日中24度前後まで上昇。全体的にドライコンディションの路面で戦いが繰り広げられた。
ロバンペラは、この日も好調を維持。SS9からSS12にかけての前半ループでは、ライバルよりも1本多い2本のスペアタイヤを搭載しながらも3本のベストタイムを記録。また、SS13からSS16にかけての後半ループでも3本のベストタイムを記録し、首位を堅守。
オジエは、SS11の終盤コーナリングラインが膨らみ、側溝に落ちながらも4番手タイムとなった中、後半ループのSS15でベストタイムを刻むなどし、総合2位に順位を上げ一日を終えた。
勝田は、SS12でオーバーシュートを喫した際にパワーステアリングにダメージを負い、パワーアシストがない状態で走行を続けることになり大幅にタイムを失ったが、その後のミッドデイサイービスでクルマは修理され、SS15で3番手タイム、最終のSS16ではベストタイムのロバンペラと僅か0.1秒差の2番手タイムを記録し、最終的に総合7位となった。

DAY4
サービスパークが置かれるリエパーヤの東側エリアが戦いの舞台に。2本のステージをミッドデイサービスやタイヤフィッテイングゾーンを挟むことなく各2回走行、合計4本のステージの合計距離は64.08kmとなる。前日よりも空に雲が多く、午後は量は少ないながらも一時的に降雨もあったが、路面は概ねドライコンディションが保たれ、最終日に相応しい緊張感のある戦いが繰り広げられた。
ロバンペラは、オープニングのSS17で2番手、SS18で3番手、SS19で2番手と速くも安定したタイムで走行。また、最終のパワーステージを6番手タイムで走り切り、前戦ラリー・ポーランドに続く今シーズン3勝目、WRCキャリア14勝目を獲得。
オジエは、SS17でベストタイムを記録。SS18はセカンドベスト、SS19は3番手タイムと上位のタイムを並べ、最終のパワーステージを2番手タイムで走り切り、今シーズン3回目となる総合2位でラリーを走破した。
これにより、TOYOTA GAZOO Racing WRTは、今シーズン4回目となる1-2フィニッシュ飾り、また、スーパーサンデーでオジエがトップと僅か0.2秒差の2位、ロバンペラが3位と、それぞれ追加ポイントを獲得したことにより、マニュファクチャラー選手権で、首位のチームとのポイント差を10から1に縮めている。
なお、前日のパワーステアリングの破損で大きく遅れをとっていた勝田は、総合6位でフィニッシュしている。