【連載全15話】第13話 …トヨタ・プリウス「欧州カー・オブ・ザ・イヤー」受賞車特集
2021年3月、新型トヨタ・ヤリスが「欧州カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。これに関連して、欧州で最も権威ある自動車賞のひとつとされている同賞の歴代受賞車の中から、特に話題性の高い15車種をピックアップし紹介します。
トヨタ・プリウス
世界初の量産ハイブリッド車として1997年に誕生した初代の後を受け、2003年に登場した2代目。6年間で12万台以上を販売した初代の実績をもとに、当初から世界規模の、特に北米市場での拡販を視野に入れ、ボディーサイズをカローラ級からひとクラス上のプレミオ/アリオン級に拡大。ボディー形状も4ドアセダンから多用途性のある5ドアハッチバックに変更した。
1.5リッター直4エンジンと電気モーターを組み合わせたTHS(トヨタハイブリッドシステム)はTHS IIに進化し、出力、トルクともにアップ。いっぽうでCd値0.26という空力性能に優れたボディーの効果などもあって、燃費は10・15モードでリッターあたり35.5kmと、先代の最終型の同31.0kmより一段と向上。またモーターのみの走行が選択可能なEVモードも導入された。
そのほか駐車時のステアリング操作を自動化したインテリジェントパーキングアシスト、横滑り防止機構と電動パワーステアリングを統合制御するS-VSC、アイドリングストップ中もバッテリーを電源として作動する電動インバーターエアコンなど、世界初となる数々の先進機構を搭載。スマートエントリー&スタートシステムも装備された。
未来に通じる技術や装備を現実化した2代目プリウスは高く評価され、2005年に欧州カー・オブ・ザ・イヤーを獲得。ハイブリッド車の初受賞となるが、2004年には北米カー・オブ・ザ・イヤーも獲得しており、日本車では初となる北米/欧州のダブル受賞車となった。そして2011年までに全世界で119万台以上を販売し、市場におけるハイブリッド車の地位を確立したのだった。
[ガズー編集部]
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