【連載全15話】第10話 アルファ・ロメオ156…「欧州カー・オブ・ザ・イヤー」受賞車特集
2021年3月、新型トヨタ・ヤリスが「欧州カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。これに関連して、欧州で最も権威ある自動車賞のひとつとされている同賞の歴代受賞車の中から、特に話題性の高い15車種をピックアップし紹介します。
アルファ・ロメオ156
155の後継として1997年にデビューし、翌1998年にアルファ・ロメオとしては初めて欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した中型セダン。ワルター・デ・シルヴァが率いていた社内のデザインスタジオによる、リアのドアハンドルをクオーター部分に配し、一見したところ2ドアのように見えるスタイリッシュなエクステリアデザインに人気が集中。とりわけ日本では、歴代アルファ・ロメオで最も成功したモデルとなった。
軽快なハンドリングを誇るシャシーに載るエンジンは、日本仕様ではツインスパークこと1気筒あたり2本の点火プラグを配した2リッター直4 DOHC 16バルブと2.5リッターV6 DOHC 24バルブ。欧州仕様には1.6リッター/1.8リッターのツインスパークや1.9リッター直4および2.5リッター直5のコモンレールディーゼルなども設定された。変速機は当初は5段MTのみだったが、1999年、ツインスパークにはセレスピードと呼ばれる5段セミATが、V6にはQシステムという4段ATが用意された。
2000年にはスポーツワゴン、2002年には専用サスペンションやエアロパーツを備え、最高出力250PSを発生する3.2リッターV6エンジンを積んだGTAをセダン、ワゴン双方に設定。2003年にはジウジアーロによって前後をフェイスリフトするなどの変更と改良を重ねながら2007年までつくられ、他の欧州メーカーが4ドアクーペと呼ばれるスタイリッシュなセダンを開発するきっかけにもなった。
[ガズー編集部]
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