「生きるための目標を与えてくれる」三菱 パジェロと愛犬との“必要不可欠な”冒険ドライブ旅
「誰よりも先に国内で最初の1人になってやる!」
数々のパジェロを愛し、乗り継いできたという「渡る世間はパジェロばかり(以下、渡パジェ)」さんは、パジェロに乗ることで生まれる“目標”と“愛犬との旅”が生きる糧だといいます。
1度決めた目標は、何が何でも達成したい性格だという渡パジェさんは、数々の目標を達成してきたのだとか。
今回は、そんな渡パジェさん×パジェロのお話です。
――渡パジェさんは、パジェロ一筋に乗ってこられたんですか?
乗ってきたクルマは、パジェロがダントツで多いのですが、違う車種にも乗ってきました。子供の頃は、まだ四駆に憧れを持っておらず、三菱のギャランに乗りたいと思っていました。
――そうだったんですね。四駆に憧れるきっかけは何だったんですか?
ある時、日産のテラノに乗っている知り合いの方にハンドルを握らせてもらう機会があったんです。そうしたら、走破性が想像以上に良くて……。この時に四駆の良さを初めて体感しました。
その経験が忘れられず、三菱のクルマが当時から好きだった私は「就職したら、絶対にパジェロに乗る!」という目標を持ったんです。
――就職後、その目標は叶えられましたか?
はい、就職してすぐにローンを組んでパジェロに乗ることができました。
初めて乗ったパジェロは、V26のショートで、次に乗ったのはV46のロングボディでした。
生活環境の変化もあり、ワンボックスやミニバンにも乗り替えたこともあるのですが、今では結局、パジェロV93に乗っています。
――なぜそんなにパジェロばかりに乗られてきたんですか?
子供の頃から三菱のデリカやミラージュが好きだったためか、三菱以外の選択肢は私の中には無かったんですよね。四駆が良いと思い始めてから、三菱の中だったらパジェロ!と即決でした。
――幼少期から三菱のクルマが好きだったとのことですが、どんな幼少期だったんですか?
小さい頃は、新聞やチラシに載っている、クルマの部分を切り抜いて並べたりするのが好きで……。中学生頃からは、クルマのカタログを集めるのにハマり、自転車でよく三菱のディーラーに行っていましたよ。
しょっちゅう行っていたから、覚えられてしまって(笑)。「このカタログ持って行きな!」と言ってくれたりもしました。今では2,000冊以上にも上ります。
――に、2,000!? すごい数ですね!じゃあ、初めて三菱のパジェロに乗った時は、喜びもひとしおだったのではないですか?
とにかく憧れのパジェロを手にした喜びで、舞い上がっていたのを覚えています。うれしくてうれしくて、一晩中走りました。運転席から見下ろす感じが新鮮で、忘れられません。ずっとパジェロに乗っている理由にも繋がっているのだと思います。
――だから、3台にも渡って乗ってこられたんですね。今のV93との出会いは何がきっかけだったんですか?
1年ほど前に、SNSで中東の人が投稿した“シグネチャーエディション”というアラブ限定で売られている、めちゃくちゃカッコ良いパジェロを見たんです。
そのパジェロがどうしても欲しくなり、検討していましたが、輸送料がとんでもなく高額になるため、どうしようかと悩んでいました。結局、日本で売られている最終モデルのパジェロを購入し、エクステリアのパーツだけを付け換えることにしたんです。
その時は「日本でこんなカッコ良い車見たことがない!先を越される前に自分がやってやる!」と奮起し、現地の人との連絡は大変でしたが、無事にパーツを手に入れることができました。
――それで、パーツを取り付けたのが今のパジェロということですね。取り付けるときは、苦労しませんでしたか?
パーツの作りが雑だったのには悩みました。純正っぽく手を入れている途中で、色々なところが割れるのを自分で修復したり……。取り付けたときは39度の熱があったんですけど、付けることが楽し過ぎて、まるで少年のように無我夢中でしたよ(笑)。
――SNSでもマッドガードを自作する様子を投稿していましたもんね!DIYは元々得意だったんですか?
子供の頃から図工が大好きで、自分の部屋に棚を作ったり、プラモデルをよく作っていました。子供の頃の物作りの延長線というか、大きいプラモデルを作っている感覚ですね。自分で採寸したり、純正のものに寄せるために試行錯誤することが大好きなんです。
――他にはパジェロのどこが気に入っていますか?
運転が好きなのもあり、仕事は長距離のトラックドライバーをやっています。仕事中も「次の休みは愛犬とどこへ行こう?」と愛犬と行きたい場所を考えたりしていて、思い立った場所へどこへでも行ける、行く場所に制限がないところが最高なんですよ。
次に行きたい場所、付けたいパーツ、そういう“次の目標”を与えてくれるので、今まで乗ってきていて飽きないのだと思います。
――休日は愛犬と、よくドライブに行くんですか?
パジェロにしてから、愛犬のチョッパーとは林道によく行っていますよ。休日明けには泥がたくさん付いているので、周りから見たら、よほど楽しまれたんですねって一目瞭然です(笑)。
チョッパーはドライブが大好きなので、たくさんクルマに乗せてあげて、色々な景色を見せてあげたいんですよね。
――チョッパーくんもパジェロが好きなんですね!
私が出かける前に様子をうかがってきて、家を出る前の雰囲気ですぐに気付いて、玄関でお座りをして待っています(笑)。
ドライブ中は「助手席は僕の場所だ!」って顔で座ってるんですよ(笑)。
舗装道路を走っている時、チョッパーは退屈のようで、寝ていますが、オフロードに入った瞬間に「お!きた!」と起き上がって、外をじっと見て楽しんでいます。チョッパーもパジェロとの生活が必要不可欠なんだと思ってます。飼い主に似るんでしょうね(笑)。
助手席に乗っている姿を見ると、自分が子供の頃、父親のクルマに乗っている時と同じことをしているんですよ。「俺も子供の頃こうだった」と幼少期を重ね合わせながら、息子のようにチョッパーをいつも見ています。
――チョッパーくんとのドライブで印象に残っている出来事はありますか?
山へ行った時、何気なく写真を撮影していたところ、チョッパーがすごい勢いで吠えている声が聞こえて…。後ろを振り返ってみると、ほんの数メートル後ろに熊の親子がいたんです。その時は、もう背筋が凍りました。
チョッパーが教えてくれたので、すぐにクルマの中に乗り込み助かったのですが……。チョッパーが居なかったらと考えると、想像するのも怖いですね。普段は温厚な性格ですが、山に行く時は、完全に頼りになる息子です(笑)。
――チョッパーくんに命を救われたんですね!カッコ良すぎます。ところで、お仕事も休日も運転して、体は疲れないのですか?
逆に、運転が大好きなので、休日のドライブは、生きていくために必ず必要な事なんです。
この間は、岩手県の山奥にある風力発電の風車がある場所へ行きました。最初は道中のオフロードを楽しみ、運転中、遠くに見える建造物(風車)に出会うんですよ。その感覚が大好きなんです。
行く先々で目標を決めて、オフロードを突き進んで行く感覚というか。その場で生まれる小さな「行ってみよう!」を達成するとストレスが溶けていくんですよね。
目的地に到着すれば、圧巻の景色に見惚れて“命の洗濯”が出来るんですよ。日頃のストレスを洗い流して「よし!明日から頑張るか!」と歩き出せる。それが出来るのがパジェロの醍醐味で、私がパジェロに乗っている理由の1つです。
――ではパジェロは、色々なものを与えてくれる存在ということですか?
そうですね。目標到達点をいつまでも与えてくれるクルマというか……。
『私が生きるために必要な目標』を与えてくれるんです。
今までパジェロに乗っていた時、次はこういうパジェロに乗りたいと常に目標を持っていました。1度達成したら、次の目標に向かって走る。シグネチャーエディションもそうでした。
その目標に向かっている最中って、嫌なことを忘れられて本当に楽しいですし「頑張って生きよう!」って疲れがリセットされるんですよね。パジェロに乗っている間は、やりたいことが次から次へと自然と生まれてくるのが楽しいんです!
やりたいことはひと通り終わったという渡パジェさん。今後の目標を聞くと『チョッパーが知らない景色を見せて、自身も見たことのない景色を見る』ことなのだそう。
パジェロがこれから運んでくるモノは何なのか。
それは、今まさに2人が願っている“共通の願い”であって欲しいと、勝手ながら筆者は思うのでした。
(文:秦 悠陽)
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