【連載全18話】第18話 ビュイック・センチュリー & トヨタ・センチュリー…なぜか車名がかぶってる!“同名異車”のクルマ特集

世界でこれまで販売されてきたクルマを見ると、同じ名前のモデルがちらほら……。今回の特集では、そんな「メーカー・ブランドは違えど名前が同じクルマ」をピックアップ。週替わりで紹介します。

ビュイック・センチュリー & トヨタ・センチュリー

英語で「世紀」「100年間」を意味するセンチュリー(century)。先にこれを名乗ったのは、ゼネラルモーターズでキャデラックに次ぐプレミアムブランドであるビュイック。1936年に登場した、ストリームライン(流線形)を採用したボディーに5.2リッター直8エンジンを搭載した、フルサイズの4ドアサルーンだった。

戦中・戦後のブランクを経て1954年に2代目が登場するが、1959年にはインビクタに改名してしまった。再度の空白の後、1973年にインターミディエート(中間サイズ)の名称として復活。それからダウンサイズやFF化などの変遷をたどりつつ、2004年に6代目が生産終了するまでその名は続いた。3~5代目は日本にも正規輸入されたが、後述するトヨタ・センチュリーが存在するため、日本仕様はすべて上級版であるリーガルを名乗っていた。

1964年に2代目クラウンの派生モデルとして登場した国産初のV8エンジン搭載車であるクラウンエイト。それから発展・独立した形で1967年に誕生したのがトヨタ・センチュリー。その名はトヨタグループの創始者である豊田佐吉(1867-1930)の生誕100周年にちなんで命名された。

全長およそ5m、全幅1.9m弱という堂々たるサイズのボディーにOHVヘミヘッドの3リッターV8エンジンを搭載した、ショーファードリブン需要を主体としたフラッグシップサルーンである。3.4リッターを経て4リッターにエンジンを拡大するなどの改良・仕様変更を受けながら、国産乗用車史上最長となる30年間にわたってつくり続けられ、1997年に2代目に交代。国産唯一となるV12の5リッターエンジンを積んだ2代目も20年の長命を保った。2018年に登場した3代目となる現行モデルは5リッターV8ハイブリッドにアップデートされたが、エクステリアは初代以来のデザインアイデンティティーが保たれている。

[ガズー編集部]

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