【連載全18話】第1話 ジャガー・マーク2 & トヨタ・マークII…なぜか車名がかぶってる!“同名異車”のクルマ特集

世界でこれまで販売されてきたクルマを見ると、同じ名前のモデルがちらほら……。今回の特集では、そんな「メーカー・ブランドは違えど名前が同じクルマ」をピックアップ。週替わりで紹介します。

ジャガー・マーク2 & トヨタ・マークII

英和辞典によれば「(兵器・機械・クルマなどの)型」を意味する“mark(マーク)”。一般的に車両では、フルモデルチェンジやマイナーチェンジを実施した際に、先代と区別するために車名にマーク2、マーク3……といった具合に(例えばフォード・エスコート マーク2などのように)加えて呼ばれることが多い。

そのマークを正式名称としたのがジャガーで、最初に使われたのは1948年に登場したマークV(ファイブ)。以後マークVI(シックス)、VII(セブン)、VIII(エイト)、IX(ナイン)、そしてX(テン)まで、ジャガーのフルサイズサルーンに使われた。それとは別系統で、2.4リッター(後に3.4リッターも追加)と名乗る直6 DOHCエンジン搭載の中型高性能サルーンが1955年にデビューする。それが1959年に大がかりな変更を施された際、マーク2を名称として冠した。ただし大型サルーンのマークV~Xと区別するため、車名はマーク2とアラビア数字で表記されたのだった。

いっぽうトヨタマークIIは、1968年にトヨペット・コロナ マークIIとしてデビュー。既存の1.5リッター級のコロナと2リッター級のクラウンの中間に位置するモデルで、3代目コロナのスタイリングイメージを受け継ぎつつ、ひとまわり大きくアップデートされたボディーに、1.6リッター/1.9リッター直4 SOHCエンジンを搭載していた。

1972年にフルモデルチェンジされた2代目からは、直6エンジン搭載車を設定してコロナから独立した車種系統となったが、引き続きコロナ マークIIを名乗った。車名からコロナが外れてトヨタ・マークIIとなったのは、1984年に登場した5代目X70系から。黒く輝くクリスタルピラーを持つ4ドアハードトップが、ハイソカーブームの中心的存在として大ヒットしたことで記憶されるモデルである。

[ガズー編集部]

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