【連載全18話】第15話 ハンバー・セプター&トヨタ・セプター…なぜか車名がかぶってる!“同名異車”のクルマ特集

世界でこれまで販売されてきたクルマを見ると、同じ名前のモデルがちらほら……。今回の特集では、そんな「メーカー・ブランドは違えど名前が同じクルマ」をピックアップ。週替わりで紹介します。

ハンバー・セプター&トヨタ・セプター

1910年代にイギリスで自動車販売会社として創業し、1960年代にはBMC(ブリティッシュモーターコーポレーション)に次ぐ民族資本系メーカーだった、今はなきルーツグループ。同社が所有していた、最も高級なブランドがハンバーで、英語で「王笏(おうしゃく。君主が持つ象徴的なつえ)」を意味するセプター(sceptre、scepterとも表記)は、1963年にデビューした。

日本でもいすゞがライセンス生産していた、ルーツのヒルマン・ミンクス。セプターはその上級車種であるスーパーミンクスのバッジエンジニアリングによる兄弟車で、独立したフロントグリルやデュアルヘッドライト、タコメーターを含む円形6連メーターやバケットシートなどで内外装を差別化。ツインキャブ仕様の1.6リッター直4 OHVエンジンや前輪ディスクブレーキが備わっており、スポーティーサルーンというキャラクターが与えられていた。

数度のマイナーチェンジを受けた後、ルーツがクライスラーの傘下となった1967年にフルモデルチェンジ。合理化のため以前より兄弟車種間の違いが小さくなり、1976年に生産終了。これをもってセプターだけでなく、ハンバーブランドも幕を下ろした。

いっぽうトヨタ版セプターは、1991年にアメリカでデビューしベストセラーとなっていた、XV10の型式名を持つ北米版カムリを日本国内向けにアレンジしたもの。1992年にまずアメリカ工場製の3列シートを持つ7人乗りワゴンの輸入販売が開始され、続いて国内生産のセダンが登場。翌1993年にはアメリカ工場製のクーペも加えられた。

いずれも国内向けカムリはもちろん、それより上位のマークIIよりも大きい、ゆとりあるサイズのボディーに、3リッターV6または2.2リッター直4エンジンを横置きして前輪を駆動する。折からのワゴンブームもあって、アメリカンな雰囲気を持つワゴンはまずまずの人気だったが、セダンやクーペは同門のマークII 3兄弟をはじめライバルが群雄割拠する日本市場では控えめな存在だった。

1996年、北米版カムリの世代交代により生産終了。これでセプターの名は消えたが、新たな北米版カムリ(XV20)をベースとしたモデルがカムリ グラシアを名乗って登場した。

[ガズー編集部]

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